◆トラック2 こちらがお祓いのための専用の部屋、 清めの間でございます。 まずは、深呼吸でリラックスしましょうね。 綿で出来た、やわらかな敷き布をご用意いたしました。 どうぞゆっくりと仰向けになってください。 ご遠慮なく…はい、ごろーん…♡ それでは、お耳元…失礼いたします。 肩と腕の力を抜いて……。 両手はお腹の上で、優しく重ねます。 鼻から息を吸った時に、お腹が膨らむのを感じましょう。 口から息を吐く時には、お腹はへこんで行きますからね。 足は軽く膝を立て、足の裏を敷き布に、そっとつけます。 それでは、深呼吸していきましょう。 鼻から、ゆっくり息を吸って~。 口から、ゆっくり息を吐いて~。 吸って~。 吐いて~。 吸って~。 吐いて~。 息を吸うときは、 頭のてっぺんまで澄んだ空気を届けるように、 イメージしてください。 吐くときには、胸の奥にたまった重さを、 口からゆっくり吐き出していきますよ。 はい、吸って~。  吐いて~。  吸って~。  吐いて~。 そうそう、いい感じです。 体の無駄な力が抜けて、 とても良い状態で、深呼吸が出来ていますね。 それでは、あとはご自分のリズムで、深呼吸を続けてください。 深い呼吸を保ちながら、鈴の音(ね)に耳をすませて下さいね。 こちらは神楽鈴という、特別な鈴でございます。 御覧になるのは、初めてでしょうか? もしかしたら、神楽舞をする巫女が、手に持っているのを、 見たことがあるかもしれませんね。 このように3つの輪っかに、 小さな鈴が取り付けられている作りになっています。 鈴の数は下の輪っかから、七つ、五つ、三つ、となっています。 そうですね、子供の成長を祝う、七五三と同じ数ですね。 古くから奇数は神様の数とされ、 めでたく清らかな物だと考えられてきました。 この神聖な鈴が奏でる、 綺麗で澄んだ音に、どうか癒されて下さいね。 喋りながら効果音を聞かせるここから この鈴は、もともとは神様をお呼びするための道具でした。 澄んだ音は、遥か遠くにある神様の住む場 所『高天原(たかまがはら)』にも きっと届くと昔から信じられてきたのです。 巫女舞の中で神楽鈴を振ることは、その場を祓い清めると共に、 神様をお迎えする準備でもありました。 そうして時代が移ろう中で、 神楽鈴は神様をお呼びするだけではなく、 人の心を静めるものとしても使われるようになりました。 鈴の音色を聴いた時、頭の中にあった不安や雑念が、 薄れていく感覚はありませんでしたか? また鈴を鳴らすので、澄んだ音に身を任せて、どうか癒されてください 。 この形や音色には、長い歴史があります。 平安の昔には、すでに宮中や神社で、巫女舞の中で用いられました。 柄の部分は漆を塗った木で出来ていて、 その色は魔を遠ざける意味を持ちます。 三段に並んだ鈴は、 まるで木の実のように丸くて可愛らしいですね。 柿やブドウなどの果物がたくさん枝に実っている様子を 「鈴なり」と言いますが、 それはこの神楽鈴が語源となっているんですよ。ご存じでしたか? この複数の鈴がそれぞれが響き合うことによって、 神楽鈴は特別な音を生み出しています。 それは複数の音が合わさったものだからこそ、 風にゆれる木の葉の音のように穏やかで、 心の奥まで優しく染み込んでいくんですよ。 こうやって、鈴の音(ね)が空間全体に満ち、 結界のように場を包みます。 あなたの体に纏わりついていた重苦しい邪気は、 この音に触れる度に、そっとほどけていきます。 もし心の奥に不安や疲れが残っていても、 鈴の響きがそれをやさしく溶かしてくれますよ。 音には形がありません。 目には見えません。 しかし、その癒しの力は確かにそこにあり、 触れることはできなくても、 心や体に変化を与えてくれるのです。 喋りながら効果音を聞かせるここまで それでは、そろそろ反対側に移りましょうか。 (右 距離:耳元囁き) 次はこちら側で、鈴の音(ね)を鳴らしますよ。 深呼吸はしっかりと、続けられていますか? 深く、ゆっくり呼吸するんですよ? 鼻から、ゆっくり息を吸って~。 口から、ゆっくり息を吐いて~。 吸って~。 吐いて~。 吸って~。 吐いて~。 喋りながら効果音を聞かせるここから こうやって、左右の耳に同じように鈴の音(ね)を届けるのは、 心と体のバランスを整えるためです。 昔から、人は光と影、昼と夜、陰と陽…… 相反するものの調和の中にこそ、安らぎを見出してきました。 片方だけが強すぎても、もう片方だけに頼っても、 心はどこか不安定になってしまいます。 目を閉じて、鈴の響きによって、 心の軸が整えられていくのを感じてみてください。 この音を聞くときは、ただ耳で受け取るだけではなく、 胸の奥でも感じてみてください。 そうすることで、鈴の響きはさらに深く、 あなたの内側へと届きます。 胸の奥に静かで澄んだ音の波が広がっていくのを イメージしてください。 その波はゆっくりと全身へ伝わり、肩の凝りをほどき、 背中の張りを取ってくれますから。 とても良いですよ。 心がやすらぎ、気の流れも安定してきました。 今の感覚が、あなたの内側にある本来の気の流れです。 日々の不安や迷いによって乱されていただけで、 こんなにも清い気をあなたは持っているのです。 もし、うつし世の苦難によって心を乱されることがあれば、 そんな時は今の感覚を思い出してみてください。 神楽鈴は、ただの楽器ではありません。 これは、祈りの形そのものです。 音の一粒一粒が、 あなたの心に寄り添い、やさしく包み込むように広がる。 耳を傾けていると、日々の忙しさや騒がしさから切り離されて、 うつし世とは別の世界に立っているような感覚になっていきます。 そして、鈴の響きが終わった後も、心の奥にその余韻が残り、 あなたのことを守ってくれるでしょう。 喋りながら効果音を聞かせるここまで はい、これで神楽鈴によるお清めは、すべて終わりました。 最後にもう一度だけ、深く呼吸をしてみましょう。 鼻から静かに息を吸って……。 胸いっぱいに、澄んだ空気を満たして……。 口からゆっくりと、重さや濁りをすべて吐き出します。 素晴らしい呼吸ですね。 気の流れも、とても落ち着いています。 この心が安らいだ状態を、どうか覚えておいて下さいね。 では、儀式を進めていきましょう。 次は聖水を用いて、あなたのお耳を清めていきます。 準備をいたしますので、少々お待ちになっていて下さいね。