■設定資料 本資料は本作の制作にあたり作成された設定・備忘録です。 作品を楽しむうえで必ずしも読む必要はありません。 本編では語りきれない設定について補足する以上意味はありません。 ■世界観(詳細) 魔術と科学が共に発展してきた世界。 具体的な名称などはない。 蒸気機関や内燃機関、などは実用化されている。 魔術も体系化され、ある程度の解明がされている。 文明水準は概ね20世紀前半相当、銃、戦車なども実戦投入されている。 科学と魔術を対立する概念としてではなく、同じ文明を支える異なる技術体系として認識している。 ■産業・魔導革命 産業革命とほぼ同時期に魔導革命と呼ばれる技術革新が起きている。 個人の才能に依存していた魔術は、ある程度体系化され、限定的ながら魔術理論を基にした兵器・機関が運用されている。 それらの革命、革新は繁栄と多くの火種を世界に振りまいた。 本作は、大きな時代の転換点に位置する物語である。 ■魔法 人の渇望、欲望、願望、執着といった強い感情が形を得た現象。 発現には生まれ持った素質だけでなく、本人の経験や精神状態、価値観なども深く関与する。 本作では女性のみがその力を振るえるとしているが、厳密には不得手なだけで男性が魔法を行使することも可能。 また魔法が意思を基に生まれた力である以上 願いが叶ったとき、心が満たされたとき、心が壊れ何も感じられなくなったとき、 その力を失うことがある。 ■不変の魔女シャルアノール 魔導革命以前より国家に仕えてきた古参の魔女であり、不変の魔女の異名を持つ。 彼女の魔法は、自身に関わるあらゆる変化を拒絶する力である。 老化、病気、外傷、さらには時間による劣化さえも受け付けず、長い年月を少女の姿のまま変わらず保ちつづける。 シャルアノールは変化を恐れている。 その最初の理由が何だったかは本人も覚えていない。 ただ魔法に目覚めた時の周囲の変化や別れの経験が不変を願う心をより強固なものにした。 魔導革命以前は王侯貴族や政府高官への助言を行うご意見番として活動していたが、革命以降は豊富な知識と経験を買われ研究者として国家に貢献している。いくつかの魔導機関は彼女の発明や発見によるもの。 彼女は新しい時代を支えているが、その心の奥では誰よりも時代の変化に怯えている。 ◇戦闘能力 肉体能力は十代半ばの小柄な少女と大差ない。 不変の力によって老化も負傷も起こらない反面、身体能力の成長も発生しない。 筋力は鍛えても強くならず、白兵戦能力は低く、単純な力比べであれば一般兵士にも劣る。 銃火器や魔導兵器を用いることで一定の戦闘能力を発揮できるものの、拘束や封じ込めに対しては脆弱である。 理論上は極めて不死に近い存在でありながら、戦場においては容易に無力化されうる。 そのため軍部は彼女を前線へ投入するよりも、帝都の研究施設で活動させた方が国家利益になると判断している。 ◇兵装 あらゆる銃火器や武器、暗器の類に適性がない。代わりに本来であれば自身を巻き添えにしてしまうような爆発物、毒物といった危険なものをノーリスクで扱うことができるため、いざという時はそれらを用いて戦うことになる。 ■本作のその後の可能性 シャルア・ノールは二つの側面を持つ人物である。 一つは、国の大切な人たちが残していった子孫達のために自身を捧げ続ける不変の魔女としての側面。 もう一つは、本来であれば当たり前の人生を歩むはずだった一人の少女としての側面である。 彼女がどのような未来へ向かうのかは、助手である「あなた」が何を選び、彼女とどう接していくかによって変化する。 ◇不変の魔女として生きる 今までと変わらず、しかし緩やかに変化を受け入れながら貴方とこの激動の時代を生きていく。 その過程で貴方のことを自らの不変で染めてしまうかもしれない。 きっとその過程で多くの苦悩や後悔を経験するだろうし、そのたびに心と心、体と体でぶつかり合うことになるだろう。 だが貴方がシャルアを思い続ける限り、その先には希望が待っていることでしょう。 ◇ただの少女として生きる シャルアは貴方との日々を大切に過ごすうち、貴方を失いたくないと不変の存在へと変えてしまうかもしれない。 だが貴方と二人幸せな時を過ごし、周囲とも打ち解け、満たされていくうちに、変わること、失うこと、誰かに何か託すことを受け入れていく。 やがて力を失い苦悩する日がくるかもしれません。が、貴方と二人でなら何があろうとも必ずや乗り越えていける事でしょう。