●1章 ◇エルザ 本日、我がオマーンコ王国の王宮・特別会議室に集まってもらったのは、例の魔王の対策について話し合うためです ◇オルガ 対策だって? そんなことを話し合ってどうする 我々の取るべき選択は1つ 結論はとっくに出ているだろう ◇エルザ オルガ…貴女の言いたいことはわかります ですが… ◇チツゥ 彼の意志も尊重したい…でしょ 悪いけど、エルザ 私もオルガに賛成 ◇エルザ チツゥ… ◇チツゥ 遥か昔から幾度となく復活と封印を繰り返してきた 悪しき魔王マランドロン その封印の儀式は数百年に1度行われている たまたま私達の代で番が回ってきたってだけ 私達3国の姫も… 私達に幼い頃から仕えくれている勇者の家系の彼も… ずっとその可能性は教えられてきた だから、とっくに覚悟はできているはず そうだよね? ほら、彼も頷いている ◇エルザ しかし…よろしいのですか? 儀式とは…選ばれし勇者である貴方が… 私達3国の姫とそれぞれの国の神殿にて子作りを行うこと 神殿の中で交われば交わるほど…孕めば孕むほど私達の… さらには神殿に秘められた魔力は濃くなり… それは封印の魔法の効力を強めることにも繋がります けれどそれは…貴方のは、初めてを…私達が… 光栄なこと…ですか 貴方なら、そう言いますよね わかりました 覚悟を疑うような発言をしてしまい、申し訳ございません ◇オルガ 話がまとまったなら、急いだほうがいい 窓の外を見な 空に刻まれた赤い空間の裂け目 あそこから吹き出す魔王の瘴気が既に大地を穢し、砂漠化を進行させている この国にまでその影響が及ぶのは… ◇チツゥ 時間の問題だね 日々あの亀裂は大きくなっている 私の観測データによれば…そうだね 一か月もあれば3国の空は亀裂に覆われるかしら ◇オルガ そのとーり そして、裂け目が空の全てを覆った時…魔王は復活を遂げる 世界の終わりまでもう一刻の猶予もないというわけだ ◇エルザ そう…ですね では、急ぎましょう 最初の儀式はこの国の神殿で… つまり、私から…お願いします ◇チツゥ じゃあ、私達は国に戻って次の儀式の準備を進める 何かあったら知らせて ◇エルザ では、本日の会議はここまでとします