ゆうとぴゅあ 森の泉の女神の母性たっぷりヒーリング耳かき おや? 目が覚めましたか? おっと、まだ動かれないほうがいいですよ。 あなたは思っている以上に、 深い傷を負っているのです。 癒しの魔法をかけているとはいえ、 効果が出るには、 まだ時間がかかりますからね。 ほら、まだ痛いでしょう? 動くと傷が広がってしまいますよ。 しばらくはここで、 じっとしていてください。 時には体を休めるのも、 必要なことですよ。 ……そうそう、 先ほどの戦い、見事でした。 勇敢に立ち向かうあなたの姿、 まさに勇者に相応しい振る舞い、 といえるでしょう。 私は守護者としてあなたを祝福します。 おっと、申し遅れました。 私の名前はアルティス。 森の守護者をしております。 そうですね。 あなたがたの言葉を借りるのであれば、 『女神』と呼ばれる存在です。 通常であれば、 こうして人前に姿を見せることはありません。 しかし、あなたは特別です。 なにしろあなたは勇者。 それも私の加護を受け、 森を守るために戦った勇者なのです。 ならば姿くらい見せるのが、 道理というものでしょう。 ところで目が覚めるまでのことは、 覚えていますか? あなたはモンスターとの死闘の末、 泉に落ちたのです。 そのあとはずっと気を失っていたので、 ここで介抱していたのですよ。 ふむ、その様子だと覚えていないようですね。 構いませんよ。 あれだけ激しい戦いの後では、 無理もないことですから。 おやおや、 そんなにかしこまらなくて大丈夫ですよ。 あなたは客人なのですから、 ゆっくりくつろいでください。 そうだ。 お腹は空いていませんか? 不自由があれば、 遠慮なくおっしゃってください。 大丈夫、警戒することはありません。 ここは安全ですよ。 なにしろここは泉の底。 特殊な結界で守られた女神の住処なのです。 モンスターではここに入ることはおろか、 見つけることすら不可能でしょう。 えぇ、本来であれば、 人間も入ることはできません。 あなたが辿り着けたのは、 おそらく防具のおかげでしょうね。 あなたの防具は、 私の加護を受けています。 それで泉に落ちた際に、 ここまで導いてくれたのでしょう。 ふふっ、運命を感じてしまいますね。 そうだ、 私からもお礼を言わせてください。 森のために戦っていただき、 ありがとうございました。 最後まで本当に頑張りましたね。 おかげで私は森の防御に徹することができました。 私が戦うとなると、 どうしても防御が甘くなってしまいますからね。 勝ったとしても、 森への被害は避けられません。 おや、驚いてますね。 ふふっ、意外と私、強いんですよ? 女神ですからね。 とはいえ、癒すほうが得意なので、 あまり戦闘はしたくないですが。 ……っと、私ばかり話してしまいましたね。 ふふっ、すみません。 人と話すのが楽しくてつい。 人と会うのが久しぶりなのです。 女神という立場上、 あまり気軽に話しかけることも出来ませんし、 結構退屈なんですよ。 おや? どこに行かれるのですか? ふふっ、せっかくですし、 もう少し休んでいってください。 あなたも傷が完全には癒えていないようですし、 この住処は普通の世界と時間の流れが異なります。 多少のんびりしても、 あまり影響はないでしょう。 それに、あなただけでは、 この結界の外に出ることは出来ませんよ。 ふふっ、この結界は特殊なものですからね。 私の許しなしには、 出ることも入ることもできません。 ですので、 もうしばらく、 こちらで過ごしてはいかがでしょう? 体の傷だけではなく、 疲れも残っているはず。 しっかりと体を休めてから戻ったほうが、 あなたにとってもよいと思いますよ。 ふふっ、決まりですね。 そうだ。 せっかくですしあなたのお話を、 もっと聞かせていただけませんか? お茶を用意しますから、 座って待っていてください。