8. 抱き枕執事 クロエ: んっ……しょ……♡ んー……流石に三人はちょっと狭いかなぁ……。 ……どう?兄様。 だいじょぶそ? ハクア: ……何です、この状況……。 普通に狭いですし……近いです……。 ……あなた、あまりこっちに詰めて来ないでくれますか? せめて、私のスペースは確保してください。 クロエ: え~、姉様はこうやって、兄様にぎゅーってしたくないの? こんな、とってもいい抱き枕なのに~♡ ハクア: ……別に、したくないですよ。 というか……三人で添い寝なんて、何の意味があるんです? 正直、いいことなんて何も無いと思うのですが。 クロエ: そう言いながらも、付き合ってくれるんだね?姉様。 あたし、嬉しーなぁ……♡ ハクア: ……今回だけですよ。 はぁ……。 どうせなら、もっと大きいベッドを用意させますのに……。 何もわざわざ、こいつの部屋のベッドだなんて……。 クロエ: ふふ♡それがいいんでしょ~姉様♡ このぐらいの大きさのやつ……小さい頃を思い出してさ……。 ほら姉様、あたしとよく一緒に寝てくれてたでしょ? だから、何か懐かし~って思って♡ ハクア: だとしたら、真ん中に一人余計なのが居ますけどね。 それも私達に仕えている身で、中央を陣取るだなんて…… さぞいいご身分ではありませんか? クロエ: そーだねぇ……♡ふふ♡ ま、今の兄様は、あたし達専属の抱き枕執事さんってことで……♡ ご主人様の安眠の為に、一生懸命尽くしてね、兄様♡ ハクア: 抱き枕執事、ですか……。 はぁ……まぁいいです。 精々、身を粉にして役目を果たしてもらいましょうか。 勿論、私達の眠りを妨げるようなことがあれば、即刻クビにしてやりますから。 覚悟してくださいね。 クロエ: ひひ……♡兄様、大変だ~♡ これは頑張らないと……だね♡ ……それじゃあ、おやすみの……ちゅー…… ん、ちゅ…。 ……ふふ♡おやすみ、兄様……。 【寝息】 ハクア: ……何だか、上手く乗せられてしまいましたね……。 ん……。 それもこれも、全部あなたのせいですよ。 分かっていますか……? あなたの精気の味を覚えてしまった私達は…… もう半ば、生活の一部を依存してしまっているようなものです……。 だからサキュバスとしての本能が、あなたを逃がすまいとして、 こんな……不愉快な感情を私に抱かせているのです……。 ……あなたは、私達の物ですからね。 そのことを、忘れないでください。 いいですか……? ……分かったのなら……ご褒美です。 ん、ちゅ……。 ……おやすみなさい、私の執事さん……。 【寝息】 クロエ: ん……。 ね、兄様……。 姉様、可愛いでしょ……? ふふ……♡