ねえ、わたしの声、わかるかしら? ふふっ、ビックリさせちゃったかな? そうだよね。ぐっすり眠っていたはずなのに、急に女の子の声が聞こえるんだもの そのままでいいから、わたしの話を聞いてね ね、わたしのこと、覚えてる? わたしがだれか。キミとどんなことをしたか、覚えてるかな? わたしはね、あなたのご主人様。あなたの飼い主のサキュバスなの そしてキミは、わたしの誘惑に負けて、わたしのペットにされちゃった、人間さん キミは、自分の魂を夢の世界に連れていかれて、ラブドールの体にされて、 わたし専用のおもちゃにされちゃったんだよね? いーっぱいわたしに、可愛がられちゃってたよね いーっぱいわたしと、女の子エッチ、しちゃったよね ほら、思い出したかな? ううん、思い出せなくても大丈夫。だって、わたしがキミの記憶もリセットしてあげたんだもん ふふっ…ねえ、キミはラブドールにされたはずなのに、なんで今は普通にしてるんだろうね? …それはね、わたしが一時的に、キミの魂を現実世界に戻してあげたの ドールになったキミと、ずーっと遊んであげたかったんだけど… ついやりすぎちゃって壊れちゃいそうだったから、キミの心と体をリセットして、 元の世界に帰してお休みさせてあげたの でも…それももう充分でしょ? もとの体でちゃんとリフレッシュさせてあげたんだから… また、わたしのおもちゃとして、いっぱい遊んでくれるよね? もちろん、拒否権なんてないからね だってキミは、わたしのモノなんだから …わたしも今日まで、ずーっと我慢してたんだから。前よりずーっと、すごいことしてあげる またラブドールの体に閉じ込めて、女の子の体で、いっぱい、エッチしてあげるね♡ ふふっ…じゃあ、キミの魂、夢の世界に連れて行ってあげる ほら、わたしの声を聞くと、だんだん意識がずーんと落ちていく 呼吸が大きく、深くなって、頭の中が、ぼんやりしてくる ふかーく、息をすって~ ふかーく、息をはいて~ 胸から空気が抜けるたびに、体の力が抜けて、リラックスする 胸から空気が抜けるたびに、体の感覚がぼやけて、体の輪郭があいまいになる ふかーく、息をすって~ ふかーく、息をはいて~ 指の先、足の先……体の中心から遠いところから、だんだん感覚が溶けていく 体の感覚が溶けて、世界と自分の境界がなくなっていく 腕……脚……肩……腰…… 体の外側から中心にかけて、じわじわ、感覚が失われていく 息を吐くたびに、エネルギーが抜けていくことを、意識してみて? ふぅ~……とおなかの底から、息を吐く 自分を形作るものが、鼻や口から漏れていく ふぅ~……とおなかの底から、息を吐く わずかに残る体の感覚も、呼吸と一緒に溶け出していく もう、呼吸をしていることも、忘れていく 自然な肺の動きに、身をゆだねる 最後に体に残った、キミの魂のカケラ 頭の中に残る、キミのわずかな意識 それが、キミのひたいから……すぅっと離れる いまのキミは、もう意識だけの存在 大丈夫、怖くない このままわたしの声に、ついてきてね 意識だけになったキミは、ふわふわ、ゆらゆら、暗闇の中を漂っている やがて、暗闇の中に、人型のぼやけた輪郭をみつける 小柄な少女のような、あいまいな輪郭 その女の子の姿に意識を集中させてみて? その女の子は、大きなベッドに横たわり、何も身にまとっていない、裸の状態 長くて艶のある黒髪。ツンと長いまつ毛、透き通るような白い肌 あどけなく、お人形さんのように愛らしい顔立ち 控えめだけどやわらかそうな胸のふくらみ きゅっと引き締まった、小ぶりな腰つき その子の姿、イメージできたかな? そう、それが、キミの新しい魂の器 これからキミがなる、新しい女の子の姿 その女の子に、意識を近づけてみて ただようキミの意識が、女の子の体の中に、溶け込んでいく 意識が体の中に溶け込み、人肌のあたたかさを感じ始める 新しい体の中に、とくん、とくんと、あたたかい血が流れ始める 胸の中に、空気がめぐる。新しい体で、呼吸をしはじめる 血がめぐり、空気がめぐり、キミの魂のエネルギーが、新しい体に循環する 世界と自分の境界が、はっきりしてくる 新しい女の子の体の器に、意識が、魂が、なじんていく さあ、目を覚ましてごらん? キミの大事なご主人さまが、キミを出迎えてくれるから… はーい、おかえり。わたしのかわいいドールちゃん あ、そのまま横になっててね。まだ体なじんでないでしょ? ムリして起きようとしないで、リラックスしたままでいいよ ふふっ…ね、どうかな?わたしのこと、覚えてる? ううん、大丈夫だよ。今度は忘れられないくらい、いーっぱい可愛がってあげるからね