※本台本は依頼時の台本であり、完成音声とは内容が異なっている可能性があります。 ご了承くださいませ。 ■1話『鬼姫とショタ勇者の邂逅』 それまでッ!!! 小僧、そなたの勝利じゃ。 さぁ皆(みな)、この小さき者が示した、恐るべき武(ぶ)を!勇気を! 万雷(ばんらい)の拍手でもって称(たた)えよッ!! そんなに不安そうな顔をするでない ふふ そなたは、戦闘中の凛々しき様子と、普段の様子とのギャップが、ほんに激しいのう ほれ 見てみよ みなが、そなたを尊敬の目で見ておる。 くくっ あやつらなど、すっかりメスの顔になっておるわ そなたは、わらわの側近を、見事打ち負かしたのじゃ みなの期待に応え、手でも振って、堂々としてみせよ よいの? そうじゃ、えらいぞ では、わらわの執務室にでもゆくかの 着いてきやれ では改めて。乾杯じゃ んぐっ んぐっ んぐっ っぷはぁ 小僧、先程の仕合(しあい)、ほんに見事であったぞ わらわの側近とて、れっきとした実力者じゃ それをあぁも簡単に一蹴(いっしゅう)してみせるとは、さすがじゃな。 ふふ すまぬな。 んぐっ んぐっ んぐっ かぁーー、うまいのぅ もう一ヶ月になるかの。 小僧が、我ら鬼人(きじん)族の隠れ里(ざと)に、流れ着いたのは。 弱き人間族で、しかもかように小さき者が、同胞(どうほう)を次々と打ち倒してみせたのは…、 くくっ まさに衝撃であったの わらわ達のようなオニはの、強さがすべてなのじゃ。 おぬしが強さを示した事で、里の者達はもうすっかり里の一員として、おぬしの事を認めておるわ。 して こたびの褒美は、何を望むのじゃ? ふふ わざとらしく目を泳がせるでない おぬしが言ったのじゃろう、わらわに一目惚れをしたと。 こたびの仕合(しあい)に勝利した暁(あかつき)には、わらわからの褒美が欲しい、と。 ふふ 顔が真っ赤ではないか 前回は確か…、そうそう ハグをしながら、頭を撫でてやったんじゃったか ふむ どうしたものか そうじゃなぁ んふふっ 今のわらわは酒も回ってよい気分じゃ とびっきりのハグをしてやろうぞ さ、小僧、わらわのもとにきやれ ほれ 着物の帯締(おびし)めを んっ 緩めておるぞ? …もじもじしておらんと、着物の中に入ってこんか んっ ほれ もっと んっ ぎゅぅっと抱きしめよ んっ ふふ そうじゃ、極上の抱き心地じゃろう? ふふ んっ わらわの乳房(ちぶさ)で、頭が埋まってしまったの? わらわの香りに包まれて、よい心地であろ? 小僧、動くでないぞ このまま んっ 帯を締めなおすからの ふふっ どうじゃ、着物の中で、わらわと密着しておるぞ? わらわの肌も、香りも、乳房の感触も、たっぷりと楽しんでよいからの? くくっ 真っ赤になって、動かなくなってしもうたわ なぁ、小僧。わらわはの、嬉しいのじゃ。 里のおなご達が、おぬしが強き者と分かったとたん、目の色を変えて求婚してきたじゃろう? オニの女は、強き者と添い遂げたい生き物じゃからの。 じゃが、おぬしはわらわ一筋じゃというて、相手にせんかった。 このハグは、小僧のその心意気への褒美じゃ ぎゅぅぅぅ ほんに嬉しかったぞ? ふふ わらわの乳房に挟まれて、息が苦しいかの? じゃが、息苦しいのも幸せじゃろ? のぅ…、おぬしは、わらわの事を本気で愛しておるのか? …そうか。物好きじゃな。 じゃが、わらわには…、おぬしに愛される価値などないかもしれぬぞ? そうじゃ…わらわに価値など…… 若きおぬしには、無限の未来が広がっておる。 年増(としま)のわらわになど構っておらず、もっと… んっ ふふ 急に抱きしめる力を強めおって んっ そのような真剣な眼差しで… んっ じゃが、くくっ わらわの乳房に埋もれ んっ 頬を赤らめながら んっ 眼差しだけキリッとさせても…くくっ くくっ 滑稽じゃぞ? ふぅ じゃが、おぬしの熱い抱擁から、おぬしがどこまでも本気、という事は伝わったのじゃ。 まったく…、ほんに頑固じゃのぅ それ、お返しの抱擁じゃ。覚悟せいッ! ふっ! ぎゅぅぅぅう!! このまま抱きつぶしてやろうぞ ふんっ! ぎゅぅぅぅぅ! 呼吸などさせてやらぬ わらわの乳房に挟まれて天国へゆけっ ふっ!! ぎゅぅぅぅぅ ふぅ ふぅ ふふふ ふぅ ふぅ どうじゃ、まいったかの? ふふ わらわの勝ちじゃな♪ 意識が飛びそうかのぅ? それなら、このまま 寝てしまうとよい わらわが包んでいてやるからの わらわの全てを知っても、もしその気持ちが変わらぬなら… おぬしと共に… いや、これ以上は詮(せん)無き事よ 今はただ、わらわに包まれて、ゆっくり眠るとよい ん~~ちゅっ