「ヤンデレ粘着女の台風鼻息求愛」設定とシナリオ この作品には以下の設定があります。 読んでおくと作品理解の補助になります。 ・世界観のルール 男女比が1:9くらいで男性の方が圧倒的に少ない。 男性に飢えている女性が多く、貞操逆転している世界。 ・この世界の女性の男性への心構え 貴重な男性ということで基本的には尊敬、ありがたがり、丁寧な態度で接する。 その反面、隙あらば貴重な男性にセクハラをしようとする女性も多い。 たまに男性嫌いの女性も居るがそれは少数派。 ・男性保護法(だんせいほごほう) 貴重な男性を女性から守るための法律。 男性にセクハラ・ナンパ・嫌がっているのに声かけを繰り返すなどを行った女性は罰せられる。 証拠がなくどっちの言い分が正しいか分からない場合は、男性の言い分がそのまま通る。 ・ヒロイン 25才くらいの女性です。 あなた(主人公・リスナー)に1年前からストーカーしており、かなり思いつめていて、今回このような行動に出ました。 ひとつ言えることは、これでも悪意はなく、純粋にあなたが好きだということです。 こんばんは、おにいさん。 男性が夜道をひとりで歩いてるってだけで危ないのに、更に路地裏に入るなんて、どういうつもり? 夜は男性に飢えた女がウヨウヨしてるのよ。 女に襲われたい願望があるのかしら。 そんなわけないって睨みつけちゃって、元気がいいわね。 ちょっと路地裏に入ってスリルを楽しんだらすぐ大通りに戻るつもりだったの? その数秒が命取りだったわね。 私?あなたのことを1年前からつけまわしてる女よ。 口谷駅(くちたにえき)であなたを見かけて、ひとめぼれしてしまってね… あなたの名前、住所、生年月日、勤務先、全て知ってる。 普通に声をかけてみればよかったんだけど、勇気がなくて… まずは個人情報を調べるところから入っちゃった、ごめんなさいね。 ダメ元でお願いしてみるけど、私、あなたが好きなの、付き合ってくれない? …ああ、やっぱ駄目か、そうよね、男性はそこに居るだけでありがたい存在だもの。 女なんて選び放題だものね。 選ぶとしたら、若くて飛びぬけて見た目がいい女であることが最低条件よね。 それか見た目はともかく高収入とか社会的地位があるとか金持ちの娘とか、選んでメリットがある女… 私のような平凡な女があなたのような男性に選ばれるわけないのは分かっていたわ。 消えろストーカー女…ですって? そ、そんなひどいこと言わなくていいじゃない! 確かに個人情報を調べたり今の今までつけまわしてた私が悪いけど…! ああでも…スンスンスン… あなた、気付いてる? そんなにカッカして、男性ホルモンが駄々洩れよ。 いい匂いだわ…スンスンスン… 少し距離があっても、あなたのいい匂いが漂ってくる… 直接嗅がせて… *静かに嗅ぎ あ~たまらない、この匂いいいわぁ。 あなたがずっと好きだったの、だってこんなにいい体といい匂いしてるんだもの。 *嗅ぎ 興奮する、あなたのせいでスイッチ入っちゃった。 体の奥がキュンキュンするわ、濡れて来ちゃった。 何が濡れたって? もう、分かってるくせに、言わせようとするなんて、悪い人。 *激しい嗅ぎ *荒い息 あら?スマホを取り出してどうしたの? 警察に通報? そう、まぁ当然の行動か。 男性保護法にのっとって、私は逮捕されるわね。 *ピピピ プルルルルル しかも冤罪とかではなく、私は正真正銘、あなたにセクハラをしている。 まず1年前からストーカーしてる時点で完全アウト。 そして今、あなたが嫌がってるのにしつこく匂いを嗅いでいる…言い逃れは出来ない。 覚悟は出来てるわ、ええ、何の覚悟もなく、こんなことしない。 だから…一生悔いが残らないように、あなたにキス…するわね。 *キス あら?こんなストーカー女にキスされたのに、顔と耳が赤くなってるわよ。 ただの生理現象、そうよね。 でも、私にキスされて赤くなってくれたという事実が嬉しい。 この可愛い耳にも、お別れ。 *耳舐め *パトカーの音 時間切れね。 あなたが呼んだパトカーが来たようだわ。 追いかけられてむりやり捕まえられるという醜態は演じたくない。 自分から行くわ。 ねぇ、あなたに選ばれるのはどんな幸運な女性なんでしょうね。 私ではないのがすごく残念だけど… 今は男性がすごく少なくてそれが当たり前だけど… 昔は男女が同じ数だった時代があったんですって。 信じられる? もしそういう時代に私とあなたが出会えていれば、 あなたに私が選ばれていた可能性もあったかもしれないわね… それじゃさようなら、大好きなあなた… *歩いて行ってフェードアウトする音