01_「先生。今日は宜しく……お願いします」(05:03) 「こんにちは、先生。今日は宜しく……お願いします」 「って言っても、今日は一緒にお仕事……じゃなくて、先生にちょっとゆっくりして貰おうかなーと思って。今日はお仕事、忙しくないって言ってたし」 「まあ……知ってると思うけど私、事務仕事ーとかそういうの得意じゃないし……あー……でも、忙しくてどうしてもーっていうときには手伝うけど、ね」 「ん? 今日は何をするのかーって? 今日は――」 「……ん? あやとり? あやとりはしないけど……なんで? 似合い……そう? 先生? ちょっと意味わからないんだけど……」 「あやとりはしないけど、どうしてもって言うんだったらあやとり、動画で見ながらで良ければしても良いけど――って、冗談? 冗談ならいいけど……どういう冗談なのかわかりにくいから、それ」 「あー。先生、もしかして何かして遊びたいーとかだったりする? 私はゆっくりして貰おうかなーと思って来てるんだけど、もし遊びたいんだったらそれでもいいよ」 「身体を動かすのも大事だし。いつもアビドスの子とサイクリングしてるみたいだし――あ、誘われてるだけでサイクリングはしてないんだ。そっか」 「それじゃあ……他に何かしたいことがなければ、今日は先生にゆっくりして貰います♪」 「うん。遠慮しなくて大丈夫。ちゃんと準備はしてきたから」 「うん? 勿論私ひとりで、だけど……スイーツ部の他の面子は当番じゃないし、どうしてもって言うなら声掛けてもみても良いけど――って、そういう意味じゃなく?」 「私といえば? ん? 遠くで私の名前を呼んでる声がする……?」 「流石にそれはないでしょ、先生。シャーレまで追いかけてなんて……来ないとも言い切れないけど……」 「えーっ……耳を澄ませてみて、って?」 「……」 「……うん、聞こえない。やっぱり気のせいだよ、先生。えーっ……もっと耳を澄ませてみて、って? もしかして……本当に聞こえてたり……?」 「…………」 「……聞こえない……はず……何かうっすら聞こえる気もしてきた……もしかして本当にアイツが……」 「……は? 冗談? 本当は何も聞こえない?」 「……先生ー?」 「まったく。冗談言うのは良いけど、もうちょっとわかりやすくして。先生の冗談、真に受けちゃう生徒もいると思うんだから、気を付けて」 「それじゃあ……先生。いつもお疲れ様。今日はちょっとだけでも良いから……ゆっくり休んでね」 02_「喫茶杏山……開店です」(コーヒー)(16:29) 「あ、先生、ちょっとテーブル、借りるね」 「あー……うん、テーブル、貸すよ、持って帰っていいよって言われると、真に受ける子は本当に持って帰っちゃうからね」 「給湯室とか借りたほうが良いのかもしれないけれど、こういうのは目で見て匂いを感じるのも良いって書いてあったから……」 「何をするのかーって? やっぱり、大人の先生の休憩といったらこれかなーと思って……コーヒー、先生よく飲んでるし」 「缶コーヒーとか、インスタントとかドリップパックとかでも良いとは思ったんだけど、折角だし本格的にしてみようかなーと思って」 「ん? これ、どうしたのかって? みんなに借りてきただけだよ。今度私たちにも淹れて飲ませてーって交換条件だけど」 「ふふっ、私の記念すべき初コーヒーだし今日は先生が実験台になっちゃうのかもね」 「なんて、ちゃんと動画は何回も見返してきたし、何回か自分で淹れて飲んでみたから多分大丈夫。飲めるレベルにはなると思う」 「……他の人に飲んで貰ったりはしてないけど……多分大丈夫……なはず……」 「……心配ならシャーレにあるインスタントを淹れるーでも良いけど、先生、どうする?」 「そっか」 「それじゃあ……コーヒー、淹れちゃおうかな」 「あー……うん、ここで淹れるつもり。人がコーヒー淹れるの、見てるのも結構楽しいと思うし」 「豆もちゃんとコーヒー豆売ってる店のだし、ここで淹れたほうが良い香りしそうだしね」 「ってことで、ここで淹れるけど……いい? あんまりーって感じだったら、やっぱり給湯室で――」 「ふふっ、それじゃあ……喫茶杏山、開店します。ご注文をどうぞ♪」 「……」 「……今のはちょっと恥ずかしかったから……ナシで……」 「ん? 先生、何? ご、ご注文?」 「……え、えーっと……ご注文は杏山おすすめブレンドで……は、はい♪」 「えーっと……まずは……コーヒー豆を……」 「……先生? コーヒーカップとマグカップ、どっちが良い? コーヒーの量」 「……いっぱい飲みたいからマグカップ……了解」 「それじゃあ、私の分と合わせて……これぐらいかな」 「先生? コーヒーの濃さの好みとかは……普通で良い感じ?」 「エスプレッソは専用の機械がないと出来ないっぽいし、ただ濃くするのとアメリカン?っていうやつしか出来なさそうだけど」 「そっか。じゃあ普通くらいで」 「私はこうやってコーヒー挽いて飲むの初めてだったし、あんまり気にしたことないけど……豆の種類もだけど、淹れ方もいろいろあるんだね」 「今作ろうとしてるのはハンドドリップだけど……エスプレッソとかサイフォンは私でも知ってる。お店で飲むコーヒーの淹れ方ってイメージがあるけど」 「フレンチプレスとかエアロプレスっていうのは初めて見たし、水出しコーヒーっていうのは夏になると見たことあるかもーそういえばって感じ」 「先生はどんなのが好き? 私は……飲み比べたことないからなんとも言えないけど」 「……はいはい、私が淹れたコーヒーが一番美味しいとか、他の生徒にも言ってるの、予想がつくから」 「本気にされて、痛い目見ることになるから気を付けなよ?」 「最近はアメリカーノがちょっと好き……なんだ? アメリカンじゃなくて?」 「へー……アメリカンは薄く淹れたコーヒーだけど、アメリカーノはエスプレッソを薄めたやつなんだ……何かこだわりって感じ。初めて知ったよ」 「そういう細かいところのこだわりみたいなの、大人―って感じでかっこいいね♪ 」 「っと、コーヒー豆はこんなところかな。豆の挽き方でも味変わるらしいし、コーヒーは奥が深いねー」 「うーん♪ やっぱり挽き立ては良い香りだねー。これだけで何か、毎日自分で豆を挽いてコーヒー淹れる人の気持ち、分かるかも」 「えーっと……ドリップする紙をセットして……」 「へー、金属のフィルターだとコーヒーの味とかもちょっと変わるんだ? 先生、大分コーヒー好きだねー」 「私もコーヒーに目覚めることがあったら、そういう簡単なところから凝っていこうかな」 「豆はこれぐらいで……次は……」 「それで……1回お湯をゆっくり回し入れて……」 「あとはちょっと蒸らすためにちょっと待つ、っと」 「こういうの、アイリが一番ちゃんとしてるかなー。ナツもヨシミも美味しいスイーツのためなら!ってちゃんとしそうだけど」 「私は……先生に飲ませるんじゃなくて、自分で飲む用だったら……蒸らしたりーとかしないでお湯ドバーって注いでコーヒー作っちゃいそう」 「こう、一気にドバーってお湯を注いで待ってれば出来るだろうし、味とかそんなに変わらないだろうなー、みたいな?」 「……今度、そうやって淹れたコーヒーと飲み比べ、してみる? 喫茶杏山のお湯ドバブレンド♪」 「……ふ、普通に飲み比べしてみたいって言われると……逆に何か恥ずかしいから……」 「っと、蒸らし終わったら少しずつお湯を注ぐーっと」 「あっ、コーヒーの香りがふわっと広がってきた。これはちょっと感動かも」 「コーヒー屋さんとか、最近だとコンビニでも挽きたてのコーヒーが飲めるけど……うん、やっぱり自分で挽いて淹れると香りが違う……かも」 「本格的な喫茶店にも負けてないくらい良い香りするね、挽き立てのコーヒー。この匂いだけで何かコーヒーブレイクって気分になるね」 「良い香りに包まれながらスイーツを食べたら美味しく感じそうだし……やっぱり飲み物に拘るの、良いかも」 「コーヒーじゃなくても紅茶とか緑茶とかでも……あー……でも先生、ティーパーティーの人たちとお茶してるみたいだし、紅茶には五月蠅かったりしそう」 「しない? ふふっ、楽しんで飲めるのが一番だよね。ペットボトルの紅茶でも楽しく飲めれば満足だよね」 「ティーパーティーの人たちって、ペットボトルの紅茶とか飲むのかな……意外と好きだったり……はしないかな……」 「こっそりカップの紅茶をペットボトルのにすり替えて、飲んだ時の反応とか見たいよね、ふふっ」 「それにしてもこのドリップがぽたぽた落ちるの、練習で淹れたときもだけど……何かぼーっと眺めちゃうよね」 「香りとかを楽しむのも勿論だけど、きっとコーヒーとか紅茶とか、手間をかけて淹れる人はこういう時間も好きだったり楽しんでたりするのかもね」 「……今の、ちょっと良いこと言った気がするけど何か恥ずかしいから内緒にしておいて……。特にスイーツ部には……」 「……っと、ドリップ、こんな感じで良いかな。ぎゅーって絞るのはやりすぎだよね? 勿体ない気がするからやりたいけど……やってるの、みたことないし」 「それじゃあ……先生のマグカップはこっちで……私のはこっち……」 「……マグカップのコーヒーを見てると……何かちょっとスズメの親玉を思い出したりするかも……」 「あー……カップ、温めておいたほうが良かったのかも……そこまで気が回らなかった……」 「すぐ飲みたいから少しくらい冷めてたほうが嬉しい? ふふっ、先生がそう言ってくれるなら、そういうことにしておくね」 「はい、コーヒー、どうぞ。自分では何度か淹れて飲んだけど……誰かのために淹れるのは初めてだから……ちょっと緊張するかも……」 「練習のときとは違ってちゃんとした豆で淹れたし……口にあったら……いいな」 「……」 「……って、こんなにじーっと見られてたら飲みにくいよね……ごめん」 「それじゃあ……私も……ん? 折角だし飲む前に?」 「ふふっ、コーヒーで乾杯するの、初めてだよ、先生」 「じゃあ、頂きます」 「……あちっ」 「ふーっ……ふーっ……ふーっ……ふーっ……ふーっ……ふーっ……ふーっ……ふーっ」 「ん? 先生もちょっとコーヒー、熱かった? そ、そう? そ、それじゃあ……」 「ふーっ……ふーっ……ふーっ……ふーっ……」 「……はい。どうぞ」 「ずずずっ」 「……美味しい」 「……今まで飲んだコーヒーの中で一番美味しい?」 「まったく……先生? そうやって言ってると……本当に勘違いされちゃうからね?」 「えっ? ただの本心……? そ、それなら良いけど……」 「ずずーっ」 「ほ、本心でも勘違いする子はするから……」 「ずずーっ」 「私は勘違いしないから良いけど……他の子にあんまり勘違いさせるようなことは言わないように気を付けたほうが良いよ、本当に」 「ずずーっ」 「……うん。でも……本当に美味しい。今度スイーツ部でも淹れてあげようかな」 「ずずーっ」 03_「は? 耳元でスイーツを食べるの? なんで?」(耳元でスイーツ)(22:11) 「ふぅ。私は普段コーヒー飲むときはリラックスしてたりスイーツと一緒のときが多いから気持ち的に何か落ち着くね」 「……あー……先生は……仕事中に飲んでたりでまた違った気持ちになるかもだけど……」 「わ、私が淹れてくれたコーヒーはいつもと違ってリラックス出来る……? そ、そう? それなら良かった」 「って、コーヒーを本格的に淹れてーってことばっかり考えてて、一緒に食べるスイーツとかのこと、すっかり忘れてたけど――」 「ん? こんなこともあろうかと、スイーツとかお菓子をいろいろ用意してたの? おーっ、流石先生。お仕事してるときとか、頭を使うだろうし糖分、大事だもんねー」 「でも、食べ過ぎたら身体に悪いし、食べたら歯を磨かないと虫歯になるし……って、そんなこと、私が言わなくてもわかってるか、ふふっ」 「おーっ、それにしてもいろいろなお菓子あるね。これってやっぱり、先生の好み? ……本当に色々あるね……ジャンルも色々……」 「……へー……自分の好みもあるけど、他の生徒が好きなものとかも買ってるんだー……へー……」 「まあ、そうだよね。毎日他の生徒来てるし、うん。でも、食べ過ぎは注意、ね。っていうか、みたらし団子って……これ、日持ち全然しなさそう……」 「へー? いつもみたらし団子が食べられない子がいるから買っておいてあげてるんだ? へー……? そんな変わった子もいるんだ」 「でも他の子に用意してるお菓子なのに私が食べたら……また買えば良いから大丈夫? それじゃあ……折角だし一緒にお菓子、頂いちゃおうかな――」 「あ、普段は市販品のお菓子とかよりちゃんとしたスイーツを食べたい派だけど……ふふっ、先生と一緒なら市販品のお菓子も大歓迎だよ♪」 「……ん? 先生? なあに? お菓子とか食べるんだったらお願いがある?」 「あっ、気付かなくてごめん。コーヒー、新しく淹れちゃおっか? ちょっと慣れてきた気がするし……」 「じゃ、なくて? もしかして……パッキーで両端から食べていくやつやりたいとか……?」 「……でもない?」 「……わ、私は別に先生とだったらしても良かったりだけど……」 「じゃあ……あ、あーんって食べさせてほしいとか?」 「それも捨て難いけど違う?」 「……そ、それも私は別に先生にだったらしてあげても良かったりだけど……」 「って、それ以外だと思いつかないんだけど……何? ちょっと想像つかないけど、先生がしてほしいことなら何でも――」 「……」 「……は? なにそれ……」 「耳元でお菓子とかスイーツを食べて欲しいって……先生? 本気?」 「成程、スイーツも味とかだけじゃなくて音も味わう時代だから、ね。へー。納得納得……って」 「はぁーっ」 「先生? 私じゃなかったら多分それ、ドン引きされちゃうと思うよ? 耳元で食べてる音を聞きたいとか……絶対普通じゃないと思う」 「……だから、他の生徒にそういうこと、言っちゃダメだからね? 本当に引かれちゃうから」 「……私は……先生がしてほしいっていうなら……ちょっと引いちゃってもしてあげるから大丈夫だけどさ……」 「……それで、先生?」 「耳でも味わう――食べてる音聴きたいって……耳元でただ食べれば良いの? 何か他にする感じ?」 「何か特殊な感じでも……先生がどうしてもっていうなら……」 「……ふうん。本当に耳元でただ食べれば良いんだ? 了解」 「それじゃあ……早速」 「あっ、このマカロン……ちょっと話題になってた人気店のだね。食べてみたかったから嬉しいかも♪」 「それじゃあ……頂きます」 「……普通に美味しいね、このマカロン。って、先生? 食べるのってこんな感じで……良いならオッケー」 「あー、うん。逆側でも食べるのね」 「頂きます」 「……ちょっとコーヒー、頂くね」 「ずずーっ」 「……あ、これ……コーヒーに凄い合う……」 「あ、次は……み、みたらし団子? それじゃあ、頂きます」 「……団子だと緑茶が欲しくなる、かも」 「こっちでも、ね」 「……美味しい。けど……団子を食べてる音って耳元で聞いても……良い……感じ? そ、そう……」 「ずずーっ」 「……みたらし団子にコーヒーも……悪くない、かも」 「えーっと……次は……口直し……? あ、ポテチ、良いね。しょっぱいの、ちょっと欲しかったから」 「やっぱりポテチ、うすしおだよね」 「あむあむ、ちゅぱちゅぱ」 「美味しい♪」 「あむあむ、ちゅぱちゅぱ」 「……あ、つい癖で指、舐めちゃってた……ちょっと恥ずかしい……かも……」 「次はー……」 「シュークリーム、ね」 「ポテチの後だからいつもより甘く感じる、かも」 「ちょっと塩入ってるスイーツも美味しいよね」 「ふーっ。結構お腹、いっぱいなってきたかも」 「ずずーっ」 「ふぅ。ご馳走様」 「もう結構お腹いっぱいになっちゃった――けど、まだちょっとだけなら食べられるけど……」 「〆はこれ、ね」 「いつ食べても美味しいね、これ」 「ふう。ご馳走様。結構お腹、いっぱいになったかも」 「私だけこんなに食べちゃったけど……先生は……耳でちゃんと味わえた? なんて♪」 「先生も食べたかったらまたコーヒー淹れるけど……どう?」 「そーれーとーも」 「先生もパッキー、食べるー? なんちゃって♪」 「ご馳走様♪」 「もしかしてー……先生? 本当に逆側から食べたかったー? なんて♪」 「それじゃあスイーツの次は……何しよう、ねえ? 先生♪」 04_「先生? 耳かきとか……他の生徒に頼んだらダメだよ?」(耳かき)(36:35) 「ん? 先生、どうしたの? 大丈夫?」 「コーヒーも飲んでスイーツも堪能したら……眠くなった……?」 「コーヒーを飲んだら目が覚めそうなものだけど……先生は疲れてるだろうし仕方ないか」 「お昼寝でもする? だったら先生が寝ている間、片付けとかお掃除とかしておこうかなーって感じだけど」 「……うーん、お昼寝のお誘いは有難いけど、もし寝てる間に誰か来たら何かいろいろ面倒そうだし……今日のところは遠慮しておくかな」 「……正実のルーズソックスの可愛い子――あ、今は補習授業部だっけ? あの子とかに見つかったらエッチだなんだって物凄い騒がれそうだし」 「何かエッチなのは死刑にするらしいし……先生も気を付けたほうが良いよ?」 「それで、先生はお昼寝する? 私は今日、先生にのんびりして貰えたらなーって感じで来てるから、全然構わないけど」 「ゆっくり休むのに手伝えることがあれば、協力はするし―― 「……お昼寝はするか分からないけど、お掃除って単語を聞いたら耳が痒くなってきた……?」 「ん? どういうこと?」 「……」 「あー……はいはい、耳かきしたいーみたいな? 耳かきね。えーっと……はい、どうぞ。やっぱり耳かきは手元にあったほうが安心出来るよね」 「……ん? 疲れてて手に力が入らない……? だから自分で耳かきをするのは難しそう……?」 「……」 「……他の生徒にもそうやって言って、耳かきして貰ったりとか……してないよね? 先生?」 「そんな……耳かきとか普通生徒に頼むようなことじゃないし、頼まれたほうも困るし、それに……やっぱり勘違い、すると思うよ? だから、良くないと思う」 「先生は大人だから、ちょっとした冗談とかのつもりだろうし、特に何か下心があるわけじゃないっていうのは多分、私は分かってると思う。だけど、先生のことになると冷静じゃなくなっちゃう子も絶対に居ると思うし、先生にその気がなくても勝手に勘違いしたりするかもしれないし。それに、万が一……何かあったら、力じゃ先生は生徒に勝てないし大変なことに――」 「……それじゃあ、こっちの耳から耳かき、ね」 「……痛かったりしたらすぐに言って」 「……うん。痛くないなら……このまま続けるね。でも、痛いって思ったらすぐ言って」 「……今日は先生が心から休めるようにって思って来てるし、だから膝枕して耳かきもしてあげてるけど……他の生徒にお願いするのは良くないと思うから」 「するな、とは言わないけど……気を付けたほうが良いよ。これは、先生のためを思っての忠告」 「って、先生は私なんかより大人だし……ちゃんといろいろ分かってるか」 「……とか言って、先生に言ってるけど……こんな風に耳かきしてるところ、他の生徒に見つかったら……大変じゃない? 大丈夫?」 「別に悪いことをしてるわけじゃないし、疚しいことをしてるわけじゃないから見つかっても堂々としてれば良い気はするんだけど……先生に耳かきをしながら堂々としても……ねえ?」 「……でもアイツに見つかったら……何か説明が一番めんどくさそう……」 「……あー……先生? 遠くで何か……やたら元気な声で私の名前を呼ぶ声が……聞こえてこない?」 「ほら……杏山カズサー!って私を呼ぶ声が遠くから……」 「……聞こえない? 聞こえてきた?」 「なんて……ふふっ、冗談。さっきのお返し。流石にこのタイミングで現れたりしないでしょ、アイツだって」 「……とか言ってると……現れちゃったりしそうだし……アイツの話はここまでにしとく」 「……まあ、別に現れたって良いんだけどね。前みたいに苦手ってわけじゃないし。場合によっては苦手だけど……」 「先生が来てくれなかったら……きっと私はアイツのこと、心の底からウザいなー関わりあいたくないなーって思うようになってただろうし、もっと酷い関係になってかもだし」 「……先生は私とアイツが自分でちゃんと考えて出した結論って言ってくれるけど……切っ掛けをくれたのは間違いなく先生だから……ありがとう……ございます……」 「私との仲もだけど、スイーツ部のメンバーとも仲良くしてるみたいで……自分でもちょっと意外なんだけど……そういうの、ちょっと嬉しかったり」 「せっかくだしスイーツ部に入ったらーって思ったりしないこともないけど、自警団で活動してるときはイキイキしてるし。自分から転部したいーとか言い出したら、みんなと考えるかな」 「あー……でも、あんまり勉強とか得意そうでもないし、スイーツ部に転部するより先に補習授業部に転部になったりして」 「っていうか先生、補習授業部にも何か手伝いしに行ってたんだっけ。あのトリニティが大変だったときの」 「トリニティには正実や救護騎士団も居るから大丈夫――と思ってたけど、あのときはそれでも危なかったみたいだし」 「私たち――スイーツ部はそういうのに疎くてそういう場に居合わせたりしないことが多いけど……何かあったらスイーツ部にも連絡して。少しだけど、力になれると思うから」 「スイーツ部のメンバー、ああ見えて結構身体張れるし、先生が本当にヤバかったら私も――」 「……大分、役に立てる……と……思うから」 「っと、先生? もうちょっとイケそうだから……もうちょっと奥のほう……ガリガリしていい?」 「はーい。気を付けるけど、先生、痛かったら言ってね」 「……どう? これぐらいだと……大丈夫ならオッケー。じゃあ、続けるね」 「……自分で話切っておいて何だけど……何の話、してたっけ……」 「あー……何かあったら役に立てるーって話……。べ、別に話を逸らそうとしたわけじゃないけど……話、続くんだ……良いけど……」 「まあでも……ちょっと最近の情報には疎くてごめんなんだけど、トリニティって結構戦力はあるなあって思うよ、私」 「他の学校のことはあんまりだけど、敵に回して一番厄介なのがトリニティだと思う。ヤバそうなのがゲヘナで、面倒そうなのがミレニアムって感じ」 「……っていうか、どこも厄介そうでヤバそうで面倒そうだね、考えてみたら。戦力とか抜きにしても」 「その他にもアドビス?とか百鬼夜行?とかレッドウィンター?とか、いろいろな学校の生徒を相手にしてるし、先生も本当に大変だねー」 「どこの学校にも1人や2人噂になるような生徒がいるし、先生はちゃんと生徒と向き合って相手にするし」 「本当に無理しちゃダメだし、あんまり生徒にべったりしすぎると別なリスクも増えるだろうし、気を付けないとダメなんだからね」 「そうそう、私みたいに勘違いしちゃう生徒もいるからー……って、先生? 私、勘違いとかしてないし。ちゃんといろいろ分かってるし」 「もー。そういうのも私じゃなかったら本気になっちゃう可能性あるんだから……本当に良くないよ?」 「……とかあんまり言い過ぎて、先生が他の生徒と距離をとるようになっちゃったりしたら申し訳ないし、責任感じちゃうし……何事もほどほどに、ね」 「ん? 責任を感じちゃって責任を取ってくれるの?って? だーかーら、先生? 本当に、そういうところだから」 「ちゃんとこういう冗談を言える相手は弁えてる? またそうやってー……そんなことばっかり言ってて、襲われちゃっても知らないよ?」 「え? そのときは助けてくれないの?って? ああもう……だーかーらー……」 「ふふっ、先生は本当に……先生なんだから」 「まー、本当に助けて欲しかったら私、頑張っちゃうよー? 相手が暫くスイーツを見たくなくなっても知らないけど」 「ふふっ、なんて♪ やりすぎるのは良くないし、耳かきはこれぐらいかなー。物足りなくても、ここまでね」 「んじゃ、あとは仕上げにー」 「このふわふわのやつ――梵天だっけ。梵天で耳かきの仕上げするの、気持ち良いよね。これで仕上げしないと何か物足りない感じ、しちゃうし」 「こう……ご飯のあとにデザートがなかったらモヤっとするし、そんな感じ」   「ふふっ、先生もやっぱり同じ? お腹いっぱいでもデザートは別腹だし、やっぱりシメは大事だよね」 「そういえば大人はお酒飲んだ後のシメにラーメンを食べるーっていうよね。当たり前だけど私は経験ないけど――」 「……本当にないから。ちょっと元気だったのは知っての通りだけど……本当に良くないほうにグレたりとかはしてなかったし」 「なので、本当にお酒とか大人じゃないとダメなものはしてこなかったよ」 「えらいえらいって……べ、別にそれが普通だし! 褒められることじゃないし!」 「……褒められたらうれしいけど……あ、ありがとう……御座います……。」 「って、そういう話じゃなくて、お酒飲むときはおつまみも食べるよね? そのあとにラーメンって……食べられるものなの? 量的に……」 「ふうん。スイーツとは別かもだけど、別腹なんだ、やっぱり。屋台とかだと最高なの? へー、そういうの、大人っぽい拘りで良いね」 「……へー……ふーん……」 「じゃ、じゃあ……私がお酒飲めるようなったら……シメのラーメン、連れて行ってほしいかも……な、なんちゃって……」 「……あー……後から恥ずかしくなってきた……い、今のはナシで……」 「本当にナシで良いのって言われると……うううっ……」 「は、はい! こっちの耳、おしまい! 次、逆逆!」 「モタモタしてるとこっちの耳だけで終わりにしちゃうよ!?」 「あ、でもその前に……ふーっ、ふーっ、ふーっ」 「ほら、ごろーん」 「ふふっ、やっぱり片方の耳で終わるの、嫌なんだー♪ まあ、片方で終わったら物足りないもんねー」 「んじゃこっちもするけど……痛かったら言ってね」 「どう? 大丈夫? それなら続けるね」 「ん? 私は2倍耳かき出来てお得そう? なんで?」 「……あー、なるほど。先生、耳2つだもんね。私は4つあるタイプだから……お得って言われればお得かもだけど……」 「確かに耳かきは2倍出来るから良い気はしないこともないけど、面倒も2倍だからね。私と同じく耳が4つのタイプの子たちも面倒だなーって思ってると思う」 「それに人によるんだろうけど、私の場合、上のほうの耳は耳かき棒とかじゃなくて綿棒みたいなので優しくしなきゃだし……手間も掛かるし」 「っていうか、何かそもそも耳かきは耳に良くないからしないほうが良い―みたいなの、ネットニュースで見たかも」 「あんまり奥のほうまでガリガリやったら危ないとかだったり、上手くないと奥のほうに押し込んじゃうーみたいなのあったりするみたいだし、自浄作用があるからーって感じだったと思うけど……」 「まあ……耳かき、して貰えるんだったら危ないも面倒もないんだろうけど……自分ですると……どうも、ね。気持ち良いんだけど……」 「……」 「……え、えー? 今度耳かき、してあげようか、って? そういうこと言うの、本当に勘違いされちゃうからねー」 「……すみません……今のは私が言わせました……」 「ま、まあ……もししてくれるーっていうなら……そのときは事前に言ってくれたら準備とかしておくから」 「えー……だって、私だって女の子だし……耳かきされるんだったらちゃんとその前に耳の中、綺麗にしておきたいし」 「……それだと耳かきをする意味がない? う、うーん、確かに……言われるとそうなんだけど……耳の中が汚れてたりしてるの、先生に見られたくないし……」 「気にしないって言われても……私は気にしちゃうし……っていうか、女の子だったら皆そうなんじゃない? 皆は言い過ぎかもだけど……」 「……本当に耳かきしてくれることになったら……そのとき考えます」 「綺麗にしておくかはともかく、心の準備をしておきたいからいきなりじゃなくて言ってくれると嬉しいけど……」 「……って、先生? 耳かきとかは特に、したりされたりしたら勘違いされちゃうと思うし……注意しないとダメだよ? 私は勘違いしないから大丈夫だけどさ」 「先生、自覚無しで生徒に気を持たせてたりとかありそうだし、そういうのでトラブったりしたら呼んでね?」 「その時は力尽く――ふふっ、誠心誠意対応、させて貰うので」 「ん? 私? 私は他の人に耳かき、して貰ったことなんてない――わけじゃなかったり。して貰ったことは、あるよ。たまにして貰ってるし」 「ふふっ、意外? もしかしてー……ちょっと妬いたりとかー? なんて♪」 「先生が心配するようなことことでも、相手でもないしー……って、あー……生徒の交友関係を知っておくのも先生の務め、ね」 「別に疚しくもないし隠すつもりもない……けど、ちょっと恥ずかしいから積極的には言うつもりないけど……」 「あ、こっちも奥までするから、痛かったりしたら言ってね」 「ふんふんふ〜ん、ふふふんふ〜ん♪」 「あれ、何の話してたっけー?」 「ふふっ、なんて♪ 私が耳かきしてたりされたりしてる相手、気になるー? やっぱり知りたいー? 誰だと思う―?」 「……ぐっ……正解。まあ……簡単だったかな……アイリとは仲良いの、先生から見てもバレバレかあ」 「あ、ナツとかヨシミとも仲良い……つもりだよ。それ以上にアイリとは気が合うっていうかウマが合うっていうか、そんな感じ。タイプは真逆まではいかないけど、結構違うと思うんだけどね、私たち」 「あー、うん。大人でもきっとそういうこと、あるよね。ナツもヨシミも……うん、好きだよ。でもアイリはー、ってだけ」 「だから、うん、アイリには耳かきして貰ったりされたりとか、普通に……。他にはどれぐらい仲良いのかって?」 「どれくらいかなー? 先生のご想像にお任せします、ってことで♪ 気になるんだったらアイリにでも聞いてみたら? 答えてくれるかわからないけど♪」 「……でも、アイリだったら普通に答えそうな気も凄くするけど……」 「って、先生? 生徒同士がどれくらい仲良いかーとか聞いても仕方なくない? 仲悪いのよりは全然安心出来るだろうけど」 「生徒同士が仲良くしているのを見ているととても良い気持ちになる……なるほど。何か凄く良いことを言ってるはずなのに、ちょっと引っかかったけど……まあ、いっか」 「そういうのは私なんかよりあちこちに顔出してるアイツのほうが詳しく知ってそうだけど。ああ見えてちゃんと見るところ見てたりするし」 「元気すぎて――っていうか頑張りすぎて回りが見えてないように見えるけど、ちゃんと見てるし見えてるんじゃないかなー……って、ちょっとだけ思ったり」 「慣れてきたとはいえ、学校の内外問わずに大きい声で私のフルネームを呼ぶのはちょっと……って思ったりもするけど、あれがアイツなんだからまあ、仕方ないか」 「……今更苗字だけーとか、名前だけーとかで呼ばれたらそれはそれで何か恥ずかしいかもだしね」 「私がこんなことを言うのも変なんだけど、どこかでアイツのこと見かけたら話しかけてあげて。アイツ、結構喜んでると思うから」 「……まあ、私がこんなことを言わなくても先生は生徒を見かけたら声、かけるだろうけどさ」 「ん? 何かちょっと大人になったねって?」 「そ、そうかな? 多分……先生のおかげだと……思います……」 「……ふふっ、先生に言われると……凄い嬉しいけど恥ずかしいね」 「あー、もう。今は横目でも私の顔見るの禁止ー」 「ついでに、こっちの耳かきもおしまーい。仕上げ、しちゃうからー」 「……全然どうでも良い話っていうか、話が変わるんだけど……ふと「アイツ……宇沢の耳かきはちょっと嫌かも……」って思っちゃった」 「いや、さっきも言ったけどちょっとだけ、うーんって感じはあるけど別にアイツが嫌いとかはもう無いし、だからってわけじゃないんだけど……」 「こう、ちょっと想像してみたらわかるかも、アイツの耳かき。あの元気な感じで、やる気たっぷりにされる耳かき」 「耳かきしながら大きな声で痛くありませんですかー!とか聞いてくるの、想像……出来るよね……」 「まあ……先生がそういうのが好きとか興味あるとかだったら……耳かき、頼んでみたら良いかも。先生に頼まれたら喜ぶよ、きっと。先生、生徒が喜んでる顔見るの、好きだもんね♪」 「なんて、まあ……本当にされる機会があったら、どんな感じだったかだけ教えて。何か興味あるし。意外と上手いかもだし」 「……何かちょっと先生、興味もった顔……してない? 気のせい?」 「ん? 他のスイーツ部のメンバーは耳かき上手いの、って? うーん、アイリは上手くて私好みだけど……ナツとヨシミはされたことないからわからないかな」 「まあでも……ヨシミは何か普通に上手そう。あんな感じだけどアイリとはまた違った感じで丁寧にしてくれそう。ふふっ、なんとなくわかる? 何気に女子力高いからねー、ヨシミ」 「ナツは……してくれなさそうだけどしてくれそう……してくれたらしてくれたで……何か眠くなりそう。耳かきされながらあの声で哲学ーみたいなこと言われ続けたら私、寝ちゃう自信あるよ」 「それはそれで……何か良い感じの耳かきな気もしないでもないけどね」 「でも先生? 他の生徒とかに耳かきをお願いしたりしたら変な噂が立っちゃうかもしれないし、やっぱりそういうのは勘違いされたり変なトラブルの原因にもなっちゃうし、控えたほうがいいよ」 「もし誰かに耳かき、して貰いたくなったら……私に言ってくれたらまた、してあげるからさ」 「……流石に毎日とかは耳に良くない気もするし……何か……耳のマッサージとか……ちょっと勉強してみようかな……」 「っと、こっちも終わり。耳、綺麗になったよ、先生」 「ふーっ、ふーっ、ふーっ」 「はい、おしまい」 「実は……先生の耳かきするの、結構緊張してたりしたんだけど……どう、だった? 他の人にされたことなさそうだし、比べられないかもだけど……」 「ふふっ、自分でするより良かったーって行って貰えるとそれだけで嬉しいよ」 「私で良ければ……ま、まあ、いつでも耳かきぐらいしてあげるから遠慮しないで言ってくれていいからね」 「夜中とかにふと耳かきされたくなったり……なんとなく誰かいたらいいなーってときとかも……遠慮せずに呼んで……下さい……」 「……あー……恥ずかしくなってきた……ってことで、耳かきはここまで……」 「ん? なあに、先生?」 「……膝枕が気持ち良すぎてもうちょっとこのままで居たい……?」 「えええっ……あ、そ、そう? そ、そんなにー?」 「……」 「……はぁ〜……先生? 本当に先生……私じゃなかったら本当に襲われちゃうからねー、そういうの」 「私はそういうことしないのわかってるから、って……はぁ〜……先生は本当に……大人なんだからー」 「今日は先生にリラックスして休んでほしいって思って来てるし……気が済むまで膝枕、どうぞ」 「もし寝ちゃっても……ちゃんと起きるまで大人しく待ってるから、ね」 05_「それじゃあ先生、今日はお疲れ様」(04:07) 「先生、今日はお疲れ様」 「……ゆっくり休んだのにお疲れ様っていうのも変かもだけど……お疲れ様」 「今日はお時間頂いちゃったけど……少しでもリラックス出来てたら嬉しいです」 「……本当はもっと……マッサージとかそういうのもしてあげられたらもっとリラックス出来ると思うんだけど……」 「それだと……夜まで私が先生とふたりきりで付きっきりになっちゃうし……ね? 先生も困っちゃうよね?」 「え……私だったら朝まででも大歓迎……?」 「もーっ、先生? 本当に……私じゃなかったらそれ、勘違いされちゃうから。ふたりきりになったときに大変なことになっちゃうからね?」 「先生のこと、心配して言ってるんだからね? だーかーらー、本当に気を付けること。分かった?」 「ふふっ、そうだよねー。先生は大人だし、ちゃんとわかってるよねー♪」 「それじゃあ先生、今日はありがと。私も楽しかったしリラックス出来たよ」 「さっきの話、半分冗談だけど半分本気だから……疲れた時とか、遠慮しないで呼んでくれていいから。夜とかでも全然」 「ん? 今度スイーツ部の面子とスイーツパーティーとかしてみたい? べ、別にそれは全然良いけど……」 「ふふっ、先生、そういうのも好きそうだもんね。うん、全然良いよ。みんなも喜ぶと思うし」 「……大人数だとーってときは……ふたりきりで、でも……深夜のスイーツパーティーとかでも私は全然……」 「ん? スイーツ部でスイーツパーティーするときはもう1人か2人、誘ってみたい人がいる?」 「……」 「あー、うん、良いよ。アイツも喜ぶと思うし、良かったら誘ってみて」 「それじゃあ……先生? あんまり長居すると先生、困っちゃうだろうから私はお暇するけど……休むにしてもお仕事をするにしても、ちゃんと戸締りしないと変な虫が寄ってきちゃうからね? あ、休憩とか、お仕事の手伝いとかほしかったら連絡してくれて良いよ。私、今日これから予定無いし。それとも……私がこのままお手伝いとか、しちゃう? なんて。あんまり大した手伝いは出来ないけど、先生が言うことだったら何でも……って、別に変な意味じゃなくて……変な意味でも良いけど……」