ネトラレデンワ 第1話 ※シチュエーション説明:時期は、ヒロインたちが進学してすぐ。人肌恋しいヒロインから電話。のんびりとリラックスしている感じ。 ------------------------------------------------------------ 「あ! もしも~し、聞こえる? どもども、“遠距離恋愛、定時連絡”の時間ですよ~」 「アハハ、定時連絡って言っても、今日が初めてだけどね……」 「あー……こういうの慣れてないからかな? なんか、緊張するなぁ……」 「よくよく考えたらさ、付き合ってから、顔を見ずに話すのって、あんまないよね」 「……てか、カメラ通話の方が良かった?」 「え? 『声も好きだから、このままでいい』って? も、もぉ~……! あんた、そういうトコあるよね……」 「はいはい。じゃあ、カメラ通話は、またいつか気が向いたらね」 「それで、そっちの生活は……どう? 楽しい? こっちは……ちょっと寂しいかなぁ」 「そりゃ、都会だけどさ~。都会故の、人の冷たさって言うの? 困った時に話しかけてくる人なんて、みんな下心があるんだもん……」 「下心って言えば、そうそう! サークルにヤバい人が居てさ! 色んな女子に手を出してる、ヤリチン野郎が居るんだって!」 「見るからに、『遊んでますー!』って感じの見た目でさ。女子に、妙に馴れ馴れしいの」 「ん? あー、大丈夫、大丈夫! サークルには、友達の付き合いで入っただけだし、そこまで入り浸るつもりはないし」 「それに、このあたしが、そんな半端な男の毒牙にかかるとでも思う? ありえないって!」 「セクハラしてきたら――こうッ! 肘を入れてやるからね!!」 「……てか、あたしの話ばっかじゃん!? そっちは、どうなのさ?」 「ん~? 早速、浮気とかしてないよねー?」 「はぁ!? 『一人でシコってた』って、あぁ……もう! 赤裸々すぎるわ!!」 「ま、まぁ、でも……うん……。シたくなるのは、分かる……かな? 引っ越すまで、猿みたいにエッチしてたしね、あたしたち……」 「あぁっ! そうなると余計に心配になってきた! 絶対、浮気しそうじゃんかぁー!」 「じゃあさ。この前、聞いたんだけど、“疑似セックス”って……し、してみる?」 「その……電話越しに、お互い一人でスる……感じ?」 「か、カメラ通話っ!? し、しない! それは、しない! 恥ずかしすぎて死ねるっ!」 「あ、あくまで、電話越し! 声だけ! す、するの? しないの……どっち?」 「よ、よし! じゃあ、やってみようか……! あ、ちょっと準備するから、一旦、切るね」 「……じゃあ、また……すぐ……かけ直すから」 ------------------------------------------------------------