おにーさん。 ……おにーさん。久しぶり。 背、伸びたね。 どうして帰ってきたの?急に……。 俺のことわかんない?忘れちゃった? 何年ぶりかわかんないもんね……。 いいよ名前なんて。 思い出したら呼んでくれれば。 ……大丈夫。思い出さなくていいよ。 どうしたの? 突っ立ってないで、おいでよ。 せっかく帰ってきたんだからさ、一緒に遊ぼう。 ほら、手つなご。ね? ……ここにはなにもないけど。 おかえり。 はー……。あっつ……。 日差しで焦げそう……。 アイス買ってくれてありがとね。 ふふ、おでこに当てるときもちい……。 おにーさんも冷やす? 汗すごいから……平気?ほら。 あは、冷たかった? ごめんね。ふふっ……。 ……ん?ああ、あそこのお店ね、 まだやってるよ。懐かしい? でもおばあさんは亡くなっちゃったから。 うん、そう、息子さんが継いだよ。 本業はー……なんだっけ。 そういうのは、よくわかんないけど。 このお店潰したくなかったんだって。 趣味でやってるって言ってた。 ここなくなると、 遠くのコンビニまで行かないといけないもんねー。 あ、このバス停? 相変わらず一日に二本だよ。 次くるのはー……。夕方? あはは、ほんとんど誰も使わないから、ただのベンチかも。 それも変わってないでしょ。ふふ。 はあ……。 ……さっきから、こっち見てる? いや、今目そらしても。 別に怒ってないよ、なに? ん……? ……あー、そっか。わかった。手ぇ貸して。 ほら、胸ないでしょ。ぺたんこ。 ……男だよ?俺。 たまぁに、どっち?って聞かれるんだけど。 別に女の子っぽくないと思うんだけどなぁ。 残念?嬉しい? ……。 なにか言ってよ。 今、なに考えてるの……? っあ、ちょ、変な触り方しないで、 くすぐったい……。 わ、ぁ、冷めたぁ……。 お腹ん中に落としちゃった……。 あは、そんなに慌てなくていいよ。 怒ってないって。 ね、おにーさん。 服めくるから、アイス取って? ん……。 あ、ちょっとズボンの中にも垂れた……。 おにーさん、拭いて……? んっ……ふぅ……。 ……ねぇ、もっと下も触る?確かめてみる? ほんとに男かどうか……。 ……あははっ、固まらなくてもいいじゃん。 それよりおにーさん、 持ってるアイス垂れてるよ……? もったいない…… ん、ちゅっ……んぅ……。 これ、チョコ味? おいしそう……。んっ、れろ……。 ……なぁに?俺のアイス食べたい? こっちの味がよかった? ほとんど落ちちゃったけど……舐めていいよ。 ……ひゃっ、首っ、くすぐったい……♪ もぉ、そんなに欲しかったなら 言えば良かったのに……。 ……もっと食べたかった?ごめんね。 ……ちゅっ。 おいしい? ……あは、ポカンとしてる。変なの。 食べっこするの久しぶりだね。ふふ。 ……んぅっ? んっ……んむ、 っは、ん……んん……ん……♪ んぁ……ん……♪はぁ……っ。 じゅるっ……。ん……。 おにーさん、これ、食べっこじゃないよ……。 大人がするキスでしょ……。 どうして子供の俺とするの……? ん、ぅ……ン……。 おに……さ……ぁ、んむ……。 は、ぁ、これ、変な、感じ…… ムズムズする……。 んん……っ、おにーさ……待って…… 腕、ちょっと痛い……。 ン、ぷは……っ。は……。 はぁ、はぁ、は……。 はぁ……うん、大丈夫。 ううん?嫌じゃないよ? でも、キスしたの初めてだった。 こういう感じなんだ。 なんで謝るの?ふふ、変なの……。 おにーさん?おうち帰るの? 道は……あは、さすがに覚えてるか。 俺も行く。 よ、っと。 手ぇ繋いで行こ。 ……ね? わ、アイスでべとべとする。 ぺろっ……。 おにーさんも舐めてみて。 ……ほぉら♪ ふふっ、甘い? このままくっついて取れなくなっちゃうかも。 ……ふはっ、冗談だってば。 早く帰ろ。暗くなる前に。