ドMプロレス4 [前編] モエちゃんにズタボロにされたあの試合から半月経った頃、ゆめさんから再び連絡があった。 例によって、興行のモブ役バイトのお誘いだ。日時は今週末。 毎度唐突なスケジューリングを振ってくるのは、僕にはどうせ週末の予定なんかないだろうと踏んでいるからなのだろうか…。 …まぁ実際、週末の予定なんてないんですケド…。 しかし、それは僕の方がこのバイトが入ることを期待して、わざわざ週末を空けているからであってですね…。 そんなわけで、もちろん今回も二つ返事で引き受けた。 次の試合相手はどんな子なんだろう……今度こそ、えっちなボディの感触を心ゆくまでじっくり堪能できたらいいなぁ……。 - - - そして、待ちに待った週末。 指定された会場はいつもの倉庫だ。 すっかり慣れっこの僕はいつも通り、関係者用の入口へと向かった。 【ゆめ】 「お、バイトくーん!」 ドアを開けるといつも通り、例の衣装でスタンバイしているゆめさんの姿があった。 【主人公】 「今日もよろしくおねがいします。呼んでくれてありがとうございます」 【ゆめ】 「こちらこそー♪ キミのやられっぷりってなんか評判良くてさー、 最近じゃ、バイト君がズタボロになるところが見たいっていうお客さんまで出てきたんだよー。 もちろん、キミのことをボロ雑巾みたいになるまでやっつけてみたいってレスラーの子も増えてきてるの。 やっぱりキミ、ドS心をくすぐる天性のマゾっぽさがあるよねー♪」 ズタボロに……ね…。それが目当てでの人気ってのは、どうなんだろう…。 そりゃまぁ僕としても、可愛い女の子のボディがたっぷり味わえるなら、多少の痛い目くらいはぶっちゃけ覚悟の上だけど…。 【ゆめ】 「ちなみに今日は、このところ人気急上昇中のホットな新人の子と試合してもらうから♪」 …ということは、今回もまた僕の知らない新たなレスラーさんとの試合か。 こ、今度はどんな子なんだろう…! 【ゆめ】 「最近スカウトしてきたんだけど、とーっても強いの! 先週なんて、3対1でのハンディキャップマッチだったのに、モブ君3人を瞬殺しちゃってさ!」 【主人公】 「ええっ!? 3人を瞬殺って……それ、僕1人なんかじゃ全然相手にならないんじゃ…?」 【ゆめ】 「ふふっ、大丈夫大丈夫!なんとかなるって♪じゃ、いつも通り控室で待っててー。衣装は用意してあるから、着替えておいてね。試合時間が近づいたら、スタッフが呼びに行くから」 そう言うと、ゆめさんは忙しそうに会場の方へ向かって行った。 大丈夫って……なんとかなるって………そ、そんな、無責任な……。 控室内の様子は以前と大して変わらない。 いつものように、とくに特徴もない衣装に着替えて準備体操をした後は、何をするでもなく試合時間が来るのをのんびりと待った。 しかし、3人がかりでも瞬殺されちゃうような鬼強い相手となんか、いったいどう闘えば……。 負けちゃうのはべつにいいけど、ちょっとくらいはお楽しみの時間もあってくれなきゃツラいよなぁ……。 どうしたらいいんだろう。 とにかく逃げ回ってチャンスを待つか、覚悟を決めて当たって砕けるか…。 試合開始が近くなってスタッフが呼びに来るまで、結局答えは出ないまま、ただ時間だけが過ぎてしまった。 - - - 【ゆめ】 「青コーナーは、お仕置き、蹂躙どんとこい!今日もめげずに立ち向かう、不屈のドM挑戦者!バイト君の入場でーす!」 ゆめさんのコールに従い、リングへ向かって歩き出す。 今日も相変わらず、なかなかの数のお客さんが入っているようだ。 【ゆめ】 「続きまして赤コーナー、ドミナントプロレス期待の新人!サイレントだけどデッドリーなお嬢様、メリー・メフィティス選手の入場でーす!」 【メリー】 「ふふふ♪あなたが本日の哀れな獲物さん? この私が直々にお相手して差し上げますこと、光栄にお思いなさいな♪きゃははっ♪」 ゆめさんのコールとともに入場口へ現れたのは、見事な金髪が目を惹く可憐な女の子だった。 もしかして外人さん……なのか……? 【ゆめ】 「リングへ向かい一歩一歩、落ち着いた足取りで近づいて行く姿には気品すら漂います、メリー選手! さぁ今日もリング上で、M男への蹂躙ショーが見られるのでしょうか!?」 少し幼さの面影も残していて、どっちかといえばメリー…ちゃん、って感じだな。 ゴージャスな金髪の綺麗さにまず目を引かれたけど、よく見れば身に付けているコスチュームが相当にキワどい。 上も下も、大事なところがかろうじて隠れているだけだ。 そして頭にはケモミミ型の髪留め、腰の辺りには大きめの尻尾を模したアイテムを身に付けている。 おかしな尻尾だけど、なんの動物だったっけ、あれ……。少なくともネコちゃんとかじゃないのは確かだ。 【メリー】 「ふふふっ♪ 先日お相手していただいたモブさん方はすぐボロ雑巾のようになり果ててしまって、私、大いに不満足でしたの。 あなたは存分に楽しませて下さいますわよねぇ?」 上品な口調で話しかけてくるメリーちゃんに対し、何か気の利いた言葉を返すわけでもなければ拒絶の意思を示すわけでもなく、僕はただただ目のやり場に困っていた。 【メリー】 「ご褒美として私がこのエレガントなボディでメチャメチャにやっつけて差し上げますからぁ♪せいぜい頑張ってくださいませね♪」 【ゆめ】 「さぁ、両者リングに上がったところで、ルールを説明いたします! 時間無制限、どちらかがスリーカウントを取られるか、失神KOされた時点で決着とします。 ただし今回は、それに加えまして!ハンデとして、バイト君の方はメリー選手のブラ、もしくはパンツを剥ぎ取る事が出来れば、これも勝利となります! またその際、剥ぎ取って手にしたコスチュームは、ご褒美としてそのままバイト君のものとなりまーすっ!」 【メリー】 「えぇー!そんなのうかがっておりませんわよ!どういうことですのぉ!?」 【ゆめ】 「もっちろん今回の特別ハンデは、バイト君自身の熱烈なリクエストにより追加されたものでぇ〜すっ! 毎度のことながら、バイト君のパンツにかける尋常ならざる執念には、もはや驚嘆するほかありません!」 ……例によっていつものお約束とでもいうべき、デタラメなアナウンスが入る。 …ほんと、そんなこと一言も言ってないんだけどなー僕…。いや、パンツとかもらえるなら、欲しいは欲しいケド…… 【ゆめ】 「特別ハンデのとんでもない内容に、動揺を隠せないメリー選手!さぁ、これで勝負の行方はわからなくなったかぁ!?いよいよゴングです!」 【メリー】 「…いくら私が可愛らしいからといって、この衣装を剥ぎ取りたいですって…?まったく、なんて下賎で汚らわしいオトコですの!!…でも、うふっ…ちょーどいいですわぁ…。 そんなお猿さん以下の野蛮な殿方には、このリングの上で、女の子の恐ろしさをタップリと教えて差し上げましょうね♪」 しゃなりしゃなりとした独特の優雅な歩き方で、メリーちゃんが綺麗な金髪を揺らしながらこっちに近づいてくる。 近くで見れば見るほど、おそろしく布地の少ないコスチュームだ。 なんというか、上も下も、今にも大事なところが見えてしまいそう。 【メリー】 「ちょっと!なにをジロジロと私のお乳を眺めておられるのですか? やはり噂通り、性欲丸出しのド変態さんでいらっしゃいますのね…。 私、世の淑女の皆様方のためにも、そのように無礼な変態さんはズタボロになるまで容赦なく徹底的にお仕置きしてしまうことに決めていますの♪」 性欲丸出しの変態って、あのぉ……。 う、うーん…それはゆめさんが試合を盛り上げようと勝手に演出を加えてるだけで、誤解なんだけどなぁ…。 【主人公】 「いや、それは……」 【メリー】 「問答無用です!いきますわよぉ!」 【主人公】 「うわぁぁっ!」 【ゆめ】 「メリー選手、構えすらおぼつかないバイト君に突進! そして目にも止まらぬ速さでバイト君を組み伏せましたっ!」 【主人公】 「ほげぇ!」 言い訳を口にする間もなくマットに叩きつけられ、流れるようになめらかな動きでムチムチの下半身に顔面を押さえつけられてしまった。 【メリー】 「ふふふ♪私のお乳に見とれておいででしたのかしら?ほとんど無抵抗でしたわね♪ それとも最初から、このように私のお尻で無様に敷き潰されてしまうことがお望みでしたの?」 【主人公】 「むごご…」 顔の上に鎮座したメリーちゃんの下半身が、容赦ない圧力を加えてくる。 もはや言葉を発することはおろか、呼吸すらままならない。 【ゆめ】 「バイト君!今回も相手のむちむちボディに見とれている隙にマットに叩きつけられ、そのまま押さえ込まれてしまいました! 相変わらず、自身の性欲を抑えられない模様!まさに性欲の権化!不屈(ふくつ)の変態ここにありーっ!」 【メリー】 「ねぇ、エロ猿さん?私のこの尻尾とお耳が何を意味するのか、気になりませんこと? 実は私、とある動物さんにも等しい特別な才能を天から授かっておりますの。 その能力を使ったワザをちょこっとでもお見舞いすれば、どれほど屈強な殿方でもあっという間に地獄へと叩き落として差し上げられますのよ♪」 これまでのミサトさんやモエちゃんとのファイトの経験からして、何となく予想がついたような…。 もしかしてお尻から噴き出す、例のあの攻撃じゃないのか…? そういえばメリーちゃんが身につけている白と黒のコントラストが鮮やかなフサフサの尻尾、あれって… そうだ、間違いない…そ、その動物って、つまり…… 【メリー】 「そろそろ答えを教えて差し上げますわね。これですの♪」 【主人公】 「……!!!?」 や、やっぱりぃぃぃ!!あの尻尾ぉお……オナラガス……ス、ス、スカンクぅぅぅぅーーーーーっ!!!! 【ゆめ】 「メリー選手、挨拶がわりと言わんばかりにバイト君の顔面へ、必殺の『ぷぅっ』をお見舞いだぁーっ!!」 【主人公】 「むぐぐっぐぐぐぅぅぅーーーー!!」 突然鼻先で炸裂した生あたたかいガス…そして恐ろしいほどの悪臭が僕の鼻を襲った。 スカンクのイメージに恥じない、凄まじいまでのニオイ! 【メリー】 「うふふ♪まずは抵抗しようなどという気力が尽きてしまうまで、軽〜くお鼻を痛めつけて差し上げますわ♪ お覚悟くださいませ♪…んっ!」 【主人公】 「ふんぐぅぅぉぉぉお!!!」 【ゆめ】 「バイト君の顔に鎮座したムチムチのお尻から、ものすごい激臭ガスが繰り返し放たれています! スカンクのチカラを身に付けているというメリー選手、試合開始早々、アクセル全開でバイト君を責め立てますっ!!」 【主人公】 「んぐっ……!!おえぇぇえぇーーっ……!!!」 【メリー】 「うふふふふっ♪ いかがですかぁ?私の芳しいオナラは♪ふふふっ♪少々刺激が強すぎましたかしら? まぁ、私のお乳をいやらしい目で視姦してくるようなエロ猿さんには、いい薬ですわよね。 とにかく、きっちりと懲らしめて差し上げねばなりませんから♪」 【ゆめ】 「お尻の下からなんとか脱出しようともがくバイト君ですが、お尻全体でその顔面を捕らえたまま、見事な体捌きで決して逃そうとしません、メリー選手! 両者の実力差は歴然と言ってもいいでしょう!バイト君、いきなりの絶体絶命ですっ!」 【主人公】 「ふぎゃぁぁぁぁ!!ぐっざぁぁぁぁ!!!」 このバイトを始めてからこれまで何度となく食らってきたオナラ攻撃だけれど、メリーちゃんのガスはこれまでと段違いなくらい、とんでもなく臭かった。 他にもオナラを持ち技にしているレスラーさん達がいるにも関わらず「スカンク」を気取っていることにも思わず納得がいってしまうほどの、圧倒的なオナラ臭さ。 僕の嗅覚が早くも断末魔の悲鳴を上げ始めている。 あまりの臭さに目まで霞んできてもう何も見えない…何も考えられない…も、もうダメだ…! うぅぅ……ぅわああぁあぁあああ!! 【メリー】 「あらあらー♪エロ猿さんったら、びっくんびっくん痙攣してしまわれて、んー、もしかして、この程度でいきなりもうオシマイなのですかぁ? それではこの間の哀れなモブさん方となんにも変わりないじゃありませんか。 いけませんねぇ、もっと楽しませていただきませんとぉ♪」 【ゆめ】 「バイトくんの顔をお尻で敷き潰しつつ、余裕の表情で微笑むメリー選手! 一方、激臭地獄に叩き落とされたバイト君は、暴れる力もすでに無いようで、動きが大変弱々しくなってきております!メリー選手、今回の試合もやはり、ほぼ瞬殺で終わらせてしまうのでしょうかーっ!?」 【メリー】 「あれぇ♪もしかしてエロ猿さん、おちんちんをおっきくしていらっしゃいますぅ? くさぁいオナラをプスプス嗅がされて今にも死んじゃいそうに見えましたのに、ずいぶん余裕がおありなのですねぇ♪」 【ゆめ】 「絶対絶命のピンチに陥っても、性欲だけは相変わらず旺盛なバイト君! メリー選手のもちもちなお尻におし潰されて興奮しているのでしょうか、例によってハーフパンツの下でおちんちんが弾けんばかりに怒張しているのが、ここ実況席からでも十分に見て取れますっ!」 【メリー】 「全く……本当にしょーがないエロ猿さんですこと…」 【ゆめ】 「おっとメリー選手、突然立ち上がってバイト君の顔を解放しました! そ、そして!おもむろにバイト君のハーフパンツへ手を掛けたぁ!」 ああああっ!ま、またぁ!!や、やめ… 【メリー】 「そぉれ!はしたないエロ猿チンポのお披露目ですわよぉ♪」 【ゆめ】 「メリー選手!バイト君のハーフパンツを強奪っ!バイト君のおちんちんがむき出しになってしまいました! 思えば過去の試合でも情けなく脱がされまくってきたバイト君、やはり今回もあっけなく脱がされてしまいましたーっ!」 【メリー】 「ほらぁ、そんな下品なおちんぽは、この私(わたくし)の麗(うるわ)しい足の下でブザマにぶっ潰れているのがお似合いですわっ!」 【主人公】 「うぎゃぁぁぁぁ!!」 【ゆめ】 「メリー選手!露わになったバイト君のおちんちんを足の裏で踏みにじり始めました! メリー選手の美脚が、バイト君のおちんちんとタマタマを縦横無尽に責め立てますっ!」 【メリー】 「あらあら♪そんなに大きな声をお出しになって……私、まだまだ全然本気で踏んづけてはおりませんのよ? そんなことをしたら、エロ猿さんのおチンポは二度と使い物にならなくなってしまいますから…いきなりそれではつまらないでしょう?うふふっ♪」 【主人公】 「あああっ!!!」 ぐぐぐっと更に足に体重をかけられ、僕は本気で男性機能の危機を感じ始めた。 このまま思いっきり踏みつけられでもしたら、マジで洒落にならないことに…! 【ゆめ】 「メリー選手の電気あんまが炸裂! ブルブルぐりぐりと小刻みに足を震わせつつ、バイト君の股間を責め続けます! 現在、すでにかなりの物理的衝撃がバイト君の股間を襲っているものと見て間違いないでしょう!」 【メリー】 「ねぇ、エロ猿さん? 私、このままおちんぽを責め続けてエロ猿さんをひぃひぃ言わせながら、最終的にはタマタマをぷちっとやって、去勢して差し上げちゃおうかなー、なーんて考えているのですが、いかがです? タマタマ無くなっちゃったりしたら……困りますかぁ?」 メリーちゃんの口から耳を疑うような言葉が飛び出した。 まさかそんな、そんなこと… 【主人公】 「困るっ!困るうぅぅう!!」 【ゆめ】 「メリー選手が恐ろしい言葉を口にしています!玉潰しの恐怖に駆られて必死に答えるバイト君!」 【メリー】 「うーん…、毎晩毎晩くっさい精液無駄に撒き散らすだけのおちんぽとタマタマなんて、この世の害悪でしかないと思うんですけどねー♪ だいたい、こんな風にすーぐおちんぽ膨らませてハァハァし始めちゃうお猿さんなんて、全女性の敵以外の何ものでもありませんし♪」 そう言うとメリーちゃんは、容赦なく股間への圧をさらに強め始めた。 【主人公】 「ダメっ!ダメっ!ほんとにダメぇぇ!!」 【メリー】 「もぉ…そんな泣きそうな顔で叫ぶだなんて…殿方としてのプライドはございませんの?本当に哀れなお方ですね」 【ゆめ】 「バイト君のおちんちんとタマタマの命運はメリー選手の手中、いや足の下にありますっ! 涙声で必死に懇願し続けるバイト君ですが、果たしてどうなってしまうのでしょうかっ!?」 【メリー】 「うーん、じゃぁ、おうかがいいたしますけど、私にこのまま去勢されてしまうのと、先ほどのようなとっても芳しいガスを徹底的にクンクンさせられ続けるの、どちらがよろしくて?」 【主人公】 「ええええっ!嫌っ!どっちも嫌っ!!」 【メリー】 「そんなわがままが許されるとでもお思いですか?ふふふっ♪」 【主人公】 「痛ぁぁぁぁ!!痛い痛い!!潰れちゃうぅぅ!!」 【ゆめ】 「メリー選手、去勢か毒ガス責めか、究極の選択をバイト君に迫るっ! どちらを選んでも待つのは地獄!バイト君、当然どちらも選ぶことができません! しかし、さっさと覚悟を決めなさいと言わんばかりにメリー選手、さらなる力を足に込める! バイト君の悲痛な絶叫が響きわたりますっ!」 【メリー】 「ほらぁ♪急いでお決めくださらないと、大事なタマタマが、ぷちっ、って潰れてしまいますよぉ?」 【主人公】 「痛い、痛いっっ!!無理っ!!!やめ、やめてぇぇ!!」 このままでは本当に睾丸を破裂させられてしまいかねない…その恐怖から、僕は無我夢中でそう叫んでいた。 【メリー】 「やめて欲しい…のですね? 確認させていただきますが、これをやめるということはぁ…… 代わりにまたあのスカンクぷぅの刑を受けるということになりますが、本当によろしいのですかぁ?」 【主人公】 「いいっ!いいからっ!早く足、どけてぇぇ!!」 【メリー】 「もぉ、エロ猿さんったら。ひとにお願いごとをする時の言葉遣いがなっていませんね。 私にして欲しいことがおありなのなら、ちゃあんとお願いしていただきませんと」 【主人公】 「お願いですっ!足をどけて下さいーっ!!」 【メリー】 「ええ。ええ、いいですわよ……その代わり〜?」 【主人公】 「かっ、代わりに、オナラでもなんでも嗅ぎますぅぅぅ!!」 【メリー】 「嗅ぎます?もっと言い方というものがあるのではなくて?」 【主人公】 「か、か、嗅がせて下さいぃぃぃ!メリー様のオナラを、嗅がせて下さぁいぃぃぃ!」 【ゆめ】 「あぁーっと!あろうことかバイト君、メリー選手にガス責めを懇願! 地獄の責め苦とも言えそうなメリー選手の強烈ぷぅの刑を、自ら望んで引き受けることになってしまいますがっ!? タマタマを人質に取られているとはいえ、うかつにそんなことを口走ってしまって、大丈夫なのでしょうかぁーーっ!!」 【メリー】 「そうですか、ふふふ♪ 殿方が誓ってそこまでおっしゃるのでしたら、タマタマちゃんは見逃して差し上げましょうか♪」 【主人公】 「…はぁっ…はぁっ…はぁっ…」 どんどん強まっていく足の力に、本気で潰されるかもという恐怖が膨れ上がっていき、ついにはメリーちゃんのあの凶悪な毒ガス責めを自らお願いさせられてしまった…。 あの臭いをまた嗅ぐ羽目になるのは正直相当ヤバいと思うけど、さすがにタマを潰されてしまうよりは…、や、やむを得ない…。 【メリー】 「じゃぁ…ふふっ…お言葉に甘えまして。…ごめんあそばせ♪」 【ゆめ】 「おっと、バイト君の股間を解放したメリー選手、落ち着き払った優雅な仕草で、再びバイト君の顔の上へ腰を下ろそうとしておりますっ! 一方バイト君は完全に観念したのでしょうか、抵抗はおろか逃げようとする気配すら見せませんっ!」 …ハッ!? …そ、そうかっ、べつに馬鹿正直に従ってないで、この隙に逃げればいいのか! 僕はゆめさんの実況を耳にして我に返り、慌てて立ち上がろうとした。 しかし…… 【メリー】 「はーい♪逃がしませんよぉ♪」 【主人公】 「うぷぅっ!!」 時すでに遅く、僕の動きを察知して素早く降下してきたメリーちゃんのお尻に、再び顔面をおし潰されてしまった。 【ゆめ】 「バイト君、迫り来るメリー選手のお尻から逃れようとはしたものの、あっさりと押さえ込まれてしまいましたぁ!!ジタバタと手足を動かし必死に抵抗している模様ですが、メリー選手の完璧なお尻固めの前には、もはや無駄な悪あがき!」 【メリー】 「うふふっ♪エロ猿さん、ご自分でリクエストされたことですのに、逃げようなんてしてはおかしいですよねぇ? そうそう、私、とても大切なことをお伝えしていませんでしたわ。 先ほどのオナラ責めですけれど、本来の威力の5%ほども本気を出してはおりませんでしたの♪」 …5%ぉぉ???あのえげつない激臭地獄が、たったの5%ぉぉ??? メリーちゃんの言う「本来の威力」の20分の1程度であれだけとんでもない、ってことは…… …頭がクラクラして一瞬絶望しかけたが、よくよく考えてみれば、量とかタイミングならともかく、オナラの濃さだのニオイだのなんてものまでもそうそう意のままにコントロールできるわけがない…。 あ、あぁ……そうか、これもゆめさんの例のアレみたいな、マイクパフォーマンスってことかな!? 要するに僕は、さっきよりもっとずっと激しく臭がって見せるようにして、やられっぷりを見に来たお客さん達を楽しませろってことか。 よ、よし……全力で思いっきり臭がるフリをしてやる…ぞ……! さっきの感じだと、演技の必要もないくらいかも知れないケド…と、とにかく、頑張ってみよう… 【メリー】 「何か…急にどこか緊張感が無くなったご様子ですけれど、ねぇねぇエロ猿さん? まさか私のお知らせしたことが、口先だけの脅しだなどとお考えなのではありませんよねぇ?」 …え?違うの?…え?えっ? パ、パフォーマンスじゃないの? 【メリー】 「お疑いのようでしたら、そのお鼻で直接お確かめ下さいませ♪ ご納得行かれるまで、じっくりとぉ…ほぅらぁ♪…んっ♪」 【主人公】 「…!??ふんぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」 鼻先に熱風を感じたと思った次の瞬間、鼻孔の奥まで一瞬で焼き尽くすかのような猛烈な刺激が僕を襲った。 【ゆめ】 「再びバイト君にガスを浴びせるメリー選手! 汚らしい音がリングに響き渡ると、たちまちバイト君が激しく悶え苦しみ始めました!」 【メリー】 「あらあら♪ そんなに暴れないでいただけませんか?座り心地が良くありませんわよ」 【主人公】 「ぴ、ぴぎゃぎゃあああああぁぁぁ…ぐっじゃああああああああぁぁぁっ!!」 もはや臭いなんてもんじゃなかった。 鼻がもぎ取られそうなくらいの激烈な臭みが僕の嗅覚を貫き、めちゃくちゃになるまで引っ掻き回し続けていた。 あれだけ臭かった前のオナラを遥かに超えて、臭さのレベルそのものが違ってる……! ま、まさか、5%とかいうのも、本当に…… 【メリー】 「ようやくお分かりいただけました? ですけど私、まだまだ本気の半分ほども出してはおりませんの。 あぁん、可哀想に…お猿さんのこの先が思いやられますわぁ♪」 【主人公】 「も、もう無理ぃぃ!ゆるしてぇ!!!壊れちゃうぅぅ!!鼻がががががぁぁ!」 【ゆめ】 「バイト君、必死で絶叫するようにメリー選手へ許しを請います! 臭いオナラをしただけで下心丸出しだった変態をいともたやすく屈服させてしまいましたメリー選手ですが、果たしてこの哀れなバイト君の懇願に対し、慈悲を見せるのでしょうか…?それとも…?」 【メリー】 「うふふ♪ もうお忘れになったんですか、お猿さん。 オナラを嗅がせて欲しいとお願いしてきたのは、あなたの方からですのよ?」 【主人公】 「ち、ちがぁっ!そ、それは成り行きで、仕方なく…っ!」 【メリー】 「もぉ〜、わかってらっしゃいませんねぇ…♪ オナラを嗅がせてほしいと私にお願いしてきた事実は事実ですわ。 優しいこの私は、情け深い慈悲の心をもって、あの時のあなたの涙ながらのお願い事にこうしてお応えしているに過ぎませんの♪ その後の心変わりだとか細かい事情がどうのなんてぇ…、私、知ったことではございませんわ♪ ですからもう観念して、スカンクさんの一発にも等しい私の特別くっさぁーい『毒ぷぅ』を、そのお鼻かおつむが壊れちゃうまで、存分にご堪能くださいませぇ♪ …はぁん♪ またお腹にすっごいのが渦巻いてきたのがわかりますぅ……では、エロ猿さんのお願いにお応えしまして、もっと、もぉ〜っとくっさいオナラをプレゼントして差し上げますわね♪」 【主人公】 「や、やめっ…!あっ、そうだ!ギブっ!ギブアップ!!ギブアッ…」 【主人公】 「んもげへぇぇぇぇ!!!」 【ゆめ】 「ギブアップの声も空しく、無慈悲に放出されたメリー選手の猛毒ガスがバイト君を直撃! 果たしてバイト君は、人間大のお嬢様スカンクと化したメリー選手のお尻の下から生還することができるのでしょうかっ!?」 【メリー】 「はぁーん♪あっつぅい♪」 【主人公】 「…あ…ひ……や…やめ……」 【ゆめ】 「かろうじて弱々しく何か言っております、バイト君!もはや虫の息といったところでしょうか!?」 【メリー】 「ふふふ♪素敵ですわぁ、エロ猿さん…思っていたよりなかなかしぶといですのねぇ♪ 今のは全力の時の50%くらいの濃さとニオイでお見舞いして差し上げたのですが…ふふふっ♪」 【ゆめ】 「なんとメリー選手!バイト君を瀕死に追い込んだ只今の一発でさえ、本来の半分程度の威力だと豪語しております!ガクガクと痙攣するバイト君の惨状を見るにつけ、にわかには信じがたい一言ですが…!?」 【メリー】 「あらあら、ゆめさんまで…信じてはくださらないのですか? では、この私がハッタリなど使うような凡俗の輩とは違いますこと、ゆめさんや会場へお越しの皆々様にもお分かりいただけるようにいたしましょうね……んんっ!」 【主人公】 「……!!!」 【ゆめ】 「メリー選手!意味深なセリフとともに、ものすごく大きなオナラを長々と放ちました! もちろんその全てがバイト君の顔面を、鼻を、直撃しておりますっ! これはもう完璧に、バイト君の意識はシャットダウン間違いなしでしょうっ! 恐るべし、メリー選手のオナ……ううっ!??く、くっさぁぁぁぁ!!!」 【メリー】 「きゃははははは♪ そちらまで届いてしまったようですね♪ ちゃーんと80%くらいでぶっぱなして差し上げましたから、ゆめさんもどうぞご堪能くださいませぇ♪」 【ゆめ】 「メ、メリー選手の…げほっ……ガスが…ごほっ…ここ実況席にまで到達してしまいました…す…凄まじいニオイです! これは…ごほっごほっ…これは、これまでの選手たちのものと比べましても、レベルそのものが違います! か、かく言う私も、便秘の続いているような時にはかなりのものを出してしまうのですが、少し吸っただけで息も止まるようなこのモノスゴさは、そんなもんじゃありませんーっ! もはやオナラというより、催涙ガスとかそっちに近いんじゃ…!? これぞまさに毒ガス攻撃!まさにスカンク娘!うぅっく…く、クサーーッ…!!」 【主人公】 「……」 【メリー】 「ふふふ♪ エロ猿さんは80%で完全にのびちゃいましたか♪ あらあら…ひどい表情…どれほど苦しい思いをされたのでしょうね…んふん…お可哀想に…♪」 【ゆめ】 「バイト君、完全に気絶しております!見事なノックアウト! この試合、メリー選手の完全勝利と言っていいでしょう! メリー選手、ほぼほぼオナラのみでバイト君を完膚なきまでに叩きのめし、悪臭地獄に葬り去りましたぁ!その所業はまさに、まさにスカンクーッ!!」 【ゆめ】 「……あれ?…ゴングが鳴らない……? ちょ、ちょっとぉ…!今のタイミングでゴングでしょー!? ……ああぁ!!ゴ、ゴング係のスタッフがぁ、泡をふいて目を回しておりますっ! いくらリングに近いところにいたとはいえ、漏れ漂ってきた悪臭だけで、運営スタッフまでもが一緒にKOされてしまいましたーっ!な、なんという…」 【メリー】 「あらあら…情けないスタッフさん。ガス責めでのフィニッシュこそ、このドMプロレスの一番の盛り上がりどころですのに……。 ご観戦中の皆々様方…ごめんなさいねぇ。 どうやら少しばかり進行に不手際がありましたようで、試合が美しく終わりませんの……。 ですから、お詫びに私の…、普段は滅多にお見せしたりいたしません本気100%の最高にくっさぁーいオナラを、このエロ猿さんのお鼻へお見舞いするところを御覧に入れますわ♪特別ですわよ?」 【ゆめ】 「あああっ!メリー選手、とんでもないことを言い出しております! バイト君はもはやピクリとも動かない、もしくは動けないというのに、もっとくさいオナラをひっかけるとのこと!そ、それは、やりすぎィ…… …ってか、メリーちゃんは本気出したらダメだってば!こ、これマジやばいって! スタッフー!誰かぁーっ!!!メリーちゃんを止めてぇーっ!!」 【メリー】 「うふふふ♪ 行きますわよ♪ 私の本気のオ・ナ・ラぁ…、ご堪能あれ♪…ん…っ♪」 【ゆめ】 「ダメッ!あああぁっ!時すでに遅し!メリー選手が濃厚な一発を…っふぎゃぁぁぁぁ! くぅっさぁぁぁぁあ!臭い臭いくっさーーーーい!!」 【メリー】 「もぉ♪ ゆめさん?途中で悲鳴を上げてしまわれるなんて、実況の方がそんなことでは、ダメじゃありませんかぁ♪」 【ゆめ】 「おえーっ…!ごふっ…は、鼻が…っ鼻が曲がるぅ……!」 【メリー】 「うふふふ♪久方振りに本気で殿方のお鼻にプゥして差し上げちゃいましたけれど、可哀想なこのお猿さん、再びちゃんとお目覚めになれるのでしょうか…♪ このまま永久にお眠りになってしまわれたら…あぁん♪どうしましょう♪ 私(わたくし)、責任を感じて…濡れてきちゃいますぅ♪んっ、イヤ…はしたない…」 【ゆめ】 「ごほっ…リング上…、バイト君の顔の上からお尻をどかして、ゆらりと立ち上がるメリー選手…げほっ…この距離ですらこの威力、このニオイです…。 バ、バイト君は…、は…果たして…、無事…なのでしょう…か……」 【メリー】 「ねぇ、ゆめさん? ゴング係さんが気絶しておられますけれど、試合のほうはもうお仕舞いということでよろしいのですよね?」 【ゆめ】 「もっ、もちろんですっ!勝者、メリー選手! げほっ…、メリー選手の完全勝利ですっ!!!カンカンカンカーン!」 【メリー】 「うふふふ♪ 私、またまた勝ってしまいました♪ もっとも、この期に及んでまだおちんぽをこんなに大きくなさってるような変態さんごときがこの私をどうにかできるなんて、万が一にもありえませんでしたわね♪ それでは、恥ずかしい下半身丸出しのド変態エロ猿さん、今度またゆっくりと遊びましょうねぇ……もし無事に起っきすることができたなら…ですけれど…うふふふ♪」 【ゆめ】 「染み付いた激臭の残り香をふさふさの尻尾から漂わせつつ、メリー選手がリングを去っていきます! あっ!花道の両側のお客様っ!もう少しだけ、メリー選手から離れてください!危険です!大変危険です! あああ、ほらっ!ニオイがしてから鼻をつまんだって、もう手遅れなんですってばー!!あー…… …ふんぷんと広がり漂う魔性の香りによって観客席にまで被害を出しつつ、勝者メリー・メフィティス選手がいま、花道の奥へと姿を消しましたっ! 【ゆめ】 「……よしっ…!はいっ、無事なスタッフは窓全部開けて!換気して!早くーっ! 救護スタッフ!リング上とリング脇へ急いで!バイト君とゴング係を救急搬送して! 他の手が空いてる人は、倒れてたり悶えてるお客様のケアをお願い! あー!もー!ほんとめんどくさ…、くうぅっっっさぁぁーーーい!!」 - - - 僕が正気に戻ったのは、まるまる3日も経った後のことだった。 最後の記憶は、メリーちゃんが「んっ」と軽く気張ったように感じた直後、鼻腔へと流れ込んできた特濃ガスのねっとりとした熱さと風圧。 そして鼻から頭のてっぺんにかけてハンマーで殴られたみたいなものすごい衝撃が駆け抜け、常軌を逸したオナラ臭さに悶える間もなくたちまち意識を持っていかれてしまい、その後のことは何一つ覚えていなかった。 ゆめさんは「まさかあんなに臭いとは思わなくてさー」なんてあっけらかんと話してたけど、今度こそ本当に、意識が戻らなくてもおかしくなかったような気がする…。 メリーちゃんの本気印のスカンクぷぅはどうやら、彼女をスカウトしてきたゆめさんの想定以上に猛烈な代物だったらしく、今回は運営スタッフやお客さんまでもが何人も巻き添えを食ったらしい。 …あれって本当に「オナラ」なんだろうか……本人の言う通りただ単にそういう特別な才能のおかげなのかも知れないけど、濃さとか臭さの自由自在さといい、じつはお尻に仕込まれたマジモンの毒ガス兵器か何かじゃないのかといった穏やかでない疑念も脳裏をかすめはしたものの、興業としては結局大成功だったため、ゆめさんの方としては基本ノープロブレムなようだ。 それにしても、いろいろ洒落にならない事態が勃発したりもしてたようだけど、最終的には全て結果オーライにしてしまうゆめさんの手腕、恐るべし……。 まあ多少のサプライズもあった方が観客としてはむしろ興奮するものだろうし、ましてやあの試合をかぶりつきの席で観戦していたのは、噂を聞きつけてやって来た筋金入りのオナラフェチの人達ばかりだったなんてことも十分あり得る話だ。 それなら美人レスラーさんのガスによる大惨事はむしろご褒美の部類だったはずだし、メリーちゃんはお叱りを受けるどころか、逆にぐぐっとファンを増やすことになったかも知れない。 それに、あれだけヒドい目にあわされた当の僕自身にしても……実はもうすでに次の試合の分のバイトを承諾してしまっているのだった。 ほぼほぼあの世へイかされかけたばかりだというのに、メリーちゃんの大っきくて真っ白でやわらか〜いお尻が目の前いっぱいに広がる、あの光景が……!顔面に押し付けられるあのたまらなくふにふにな尻圧が……!オナラをする瞬間、ぷっくら膨らんでひくひくふるふるするお尻の穴の感触が……! あんなことされたら、もうダメ……。 浴びてしまったらもがいてもあがいても当分取れないというスカンクの最後っ屁のようなメリーちゃんのお尻の悪魔的魅力を脳みその奥深くまでマーキングされた僕は、嗅覚とともに正常な判断力までも根こそぎヤラれてしまったのだ。 も、も、もう一度だけでもあのお尻が味わえたら、僕はもう……。 「天性のマゾっぽさ」なんて冗談めかしてはいたけど、実際ゆめさんの目に狂いは無かったようだ。 僕はもはや疑いようもなく、ドMの沼に首までどっぷりと浸かってしまっている……。 このままじゃいつかとんでもないことになるかもと頭のどこかで分かってはいるのに、この沼は…何だか不思議なほどあったかくて、ふわふわしてて、とろけてしまいそうにキモチ…イイ………。 - - -