6 〈露天風呂〉      ・温泉の音(SE)      ・温泉に入る音(SE) (◎正面 ○30 ●お風呂に浸かる) はぁ…暖かい… 今更なのですが…お家に露天風呂があるってすごいことですよね ふぅ…兄さんのこのお家 元は使われなくなった小さなお屋敷だったのですよね それを改修してお家にされただなんて やっぱり兄さんはすごいです ふふっ… (◎正面 ○10 くっついてくるレイ) そういえば…お紅茶をいただく前に 以前兄さんに買っていただいた短編小説を読んでいたのですが とても印象に残った場面があったのです… 少し聞いていただけますか はい…ありがとうございます 主人公の女の子がお花を大切に育てていたのですが ある日、そのお花が病気に罹って枯れてしまうんです 後日、悲しんでいるその子をお婆様が そのお花と同じ種類のものがいっぱい咲いている お花畑に連れて行ってくださるのですが 女の子は全く興味を示さないのです その様子を見られてお婆様が仰るのです 何でこの花たちを見ても面白くないのか…分かる❔ 分からないと答えるとお婆様はこう答えたのです それはね あなたがこの花たちに時間を費やしていないからなの 人はヒトでもモノでも、何かと一緒に過ごすとそれを大事なモノに思ってくる 一緒に過ごすっていうのは自分の時間を…自分の人生の一部を 相手にあげるっていうことだからね そうやって一緒に過ごすうちに生まれる感情が「愛」って言うの このお花たちにあなたは時間を費やしていない  この子たちの中にはあなたの愛がないからつまらなく見える でも枯れてしまったあのお花は違うでしょ あのお花はあなたが毎日面倒を見て、あなたが時間を費やしていたから 大事なものはたくさんの時間をかけないと絶対出来ないものなの これだけは覚えておいて …と これを読んで思ったのです 私は兄さんが大事に育ててくれた お花 なのだと… 長い時間をかけて…兄さんの人生の一部を頂いて咲いたお花… ですから兄さんは私を愛してくださる 私も…兄さんにもっと愛をお返ししたい ずっと側にいて…立派に咲いたお花として兄さんをもっと愉しませたいのです… (◎左 ○0 ●囁き) んっ… 兄さん…私にできることは…ございませんか (◎正面 ○0 ●キス) んっ…んんっ…ちゅ (◎正面 ○10 ) はい…尽くさせて頂きます